インドネシアは世界で2番目にプラスチック汚染が酷い国。
特にバリ島は美しい海や砂浜、ヤシの木などまさに「楽園」というイメージがありますが、海の中はおびただしい数のプラスチックごみが漂っています。
この島に住むメラティ・ワイゼンさん。彼女は地元のGreen Schoolという学校に通っており、そこでガンジーやネルソン・マンデラといった指導者について学びました。
偉人たちに憧れを持った彼女は、バリ島が抱えるプラスチックゴミ問題に着目。「自分たち子供に何ができるのか」考え始めました。
そして当時12歳の彼女は、妹のイザベルさんと一緒に”Bye Bye Plastic Bags”というレジ袋廃止運動をスタート。
活動はクラスメートをはじめ、SNSを通じて島中の同年代の若者に広まり、たくさんの仲間が集まりました。
まず行ったのは署名活動。
「2018年までにレジ袋を廃止する」という州知事の合意を得るために、空港での署名活動の許可を取るところから始まりました。目標の署名者数を達成した彼女たちは、州知事が話を聞いてくれるまでハンガーストライキ(断食)!最後にはついに州知事の合意を取り付けました。
さらに姉妹が行ったのは”Mountain Mama”という活動。
山間部に住む女性たちがリサイクル可能なバッグを作る方法を学び、それを売って稼ぎにできるよう支援を行いました。
姉妹の活動は世界中に知れ渡り、メラティさんは4回のTED出演を果たしています。
レジ袋廃止については、一定の成果は見られました。しかし、まだ実現はしていません。
彼女はこの活動を通じて、「政治的な対処法の面白さを学んだ」と言います。「政治を巻き込んでの活動は3歩進んだら2歩下がる、この繰り返し。でも、一緒に続けていく必要があります。」と語っています。
彼女は現在17歳。バリの1,000の事業者がレジ袋を廃止するよう、今も活動を続けています。将来的には、より良い未来を作り出そうとしている世界中の若者を集めるセンターを立ち上げたいと考えています(Eco Watch Oct 2018)。