2050年-海のプラスチックが魚の量を超えるか計算してみる

海に浮かぶ大量のプラごみ

いま世界中で,プラスチックの生産は,毎年5%増の勢いで増えています(Andrady & Neal 2009). 2015年の総生産量は3億2200万トンでした(PlasticEurope).

プラスチックの年間生産量は橫浜ランドマークタワー732個分

3億2200万トンと言えば,橫浜ランドマークタワー732個分の重さとほぼ同じです(ランドマークタワー1つ,44万トンとして計算) .

イメージにするとこんな感じです.プラスチック生産量をランドマークタワーの数で示す

橫浜ランドマークタワーよりも,大阪のあべのハルカスの方が高いのですが,橫浜ランドマークタワーのほうが重たいのでこちらでイメージしてみました.

ちなみに,あべのハルカス(総重量が28.5万トン)で計算すると毎年製造されるプラスチックの総量は,あべのハルカス約1130個分になります.

2050年-330億トン

この3億2千万トンのプラスチックを製造するのに必要な石油は世界の石油消費量の約6%に相当します.

これは世界中を飛ぶ飛行機が年間に消費するオイルの量とほぼ同じです(Ellen MacArthur Foundation 2016).

世界のプラスチックの生産量の増加は,人口の増加よりも速く上昇しており,つまり個人1人あたりのプラスチックの消費量が増加していることを意味しています(Andrady 2017).

このまま年間5%増の勢いでプラスチックが生産されると(Andrady & Neal 2009), 2050年までに累計330億トンのプラスチックが生産される計算です(Rochman et al. 2013).

本当に魚の量を超えるのか?

2050年までに海に捨てられるプラスチックごみの総重量は,海に生息する魚の総重量を超えると予想されています(World Economic Forum 2016).

本当に魚の量を超えそうなのか計算してみましょう.

生産されたプラスチックが海に漏れ出る率は3%とされています(Jambeck et al. 2015).

3%の根拠は以下の通りです.

2010年に海に流出したとされるプラスチックの重量は470万トン〜1270万トン(中間値800万トン)でしたが(Jambeck et al. 2015),同年に世界で生産されたプラスチックの総重量は2億6500万トンです(日本プラスチック工業連盟).

470万トン〜1270万トンを2億6500万トンで割ると1.8%〜4.8%になります(たとえば470万÷2億6500万×100=1.8%).

中間値は800万トンでしたから,800万÷2億6500万×100=3%です(Jambeck et al. 2015).

2050年まで生産されるプラスチックの総量は330億トンですから,その3%が海に入りこむとすれば,その量は約10億トンになります.

海洋における魚類の全生物量はおよそ8億トンと推定されていますから(Wilson et al. 2009),プラスチックの量が余裕で魚の生物量を超えてることになります.