ヨーロッパでは毎年1000億枚の使い捨てプラスチック袋(レジ袋)が使用され,そのうち80億枚がポイ捨てになって問題となっていました(European Commission 2014).
しかしその問題も解決に向かっています.
レジ袋の大幅削減を進めるEU
EUに加盟するすべての国が,2025年まで使い捨てレジ袋の使用を1人あたり年間40枚までに削減すると決めています(The Epoch Times Aug 31 2016).
EUに加盟する28カ国は,廃止令や追加料金を徴収するなどの手を打ってレジ袋を減らさないといけません.
UKはレジ袋に5ペンスの追加徴収を導入して成果を上げています.
ウェールズは,2011年にレジ袋に5ペンスの追加徴収を導入して以来,レジ袋の使用量が96%以上も減りました(thegurdian Sep 4 2015, bigfatbags.co.uk).
北アイルランドは2013年に5ペンスの徴収を始めました.スコットランドでも2014年に5ペンスの徴収を始めてからポリ袋の使用がおよそ80%減少しています(thegurdian October 20 2015).
イギリスでは,2015年の10月に追加料金5ペンスの徴収が始まりました(thegurdian October 5 2014).
それ以来,レジ袋の使用が85%以上も減っています(bigfatbags.co.uk).
イギリスでは追加料金導入の前年にはレジ袋が70億枚も使われていましたが,導入後から6ヶ月で5億枚にしかなっていないそうです(thegurdian July 29 2016).
レジ袋なくてもとくに問題なし!
消費者は,レジ袋の追加徴収が始まって以後すぐにプラスチック製のレジ袋でなくても,再利用できる袋とバスケットがあれば全く問題がないことに気が付きました(DailyMail March 2 2015).
他のEUのいくつかの国でもすでにレジ袋の制限に取り掛かっています.
アイルランドは2002年に追加料金を設定し,すでに90%近くのレジ袋の削減に成功しています(bigfatbags.co.uk).
イタリアは2011年にポリ袋の廃止例を出し,代わりに生物分解性のポリ袋に切り替えています(GreenBiz Jan 5 2011).
フランスでは2016年から使い捨てのレジ袋が削減よりもむしろ禁止されました(JETRO Apr 12 2016).生分解性の使い捨てレジ袋も禁止です.
スペインは2018年に禁止令を導入する予定ですし(thinkspain.com),その他ベルギー,ブルガリア,デンマーク,フランス,ハンガリー,ラトビア,オランダ,ルーマニア,スロベニアなど多くのEU加盟国が,今後無料のレジ袋を提供するお店に税金をかける方針です(DailyMail March 2 2015).