日本・世界のプラスチックニュースまとめ(19年5月)

新聞を眺める人

企業の動き

セブン&アイ、日本コカ・コーラ

セブン&アイホールディングスは、2030年までにレジ袋の使用量ゼロを目指します。またコンビニのセブンイレブンでも、レジ袋の素材を紙やバイオマス、生分解性の素材に切り替える方針(日経新聞 May 8, 2019)。

さらに、日本コカ・コーラと共同でペットボトルのリサイクルを進めます。

イトーヨーカ堂やセブンイレブンの店舗でペットボトル回収機760台を設置しており、年間3億本を回収。日本コカ・コーラは、回収されたペットボトルを「再生ペットボトル」として飲料の生産に使用し、セブン&アイのプライベートブランドとして販売していくことを検討しています(日経新聞 May 29, 2019)。

キリン

キリンビバレッジは、リサイクル素材100%のペットボトルを採用すると発表。6月中旬から「生茶デカフェ」に適用します。リサイクル素材100%使用を示す「R100」の表示がパッケージに印字されます(日経新聞 May 15, 2019)。

日本水産

日本水産は、2019年度から河川から海へ流入するプラスチックごみの状況調査を開始。具体的な取り組みや数値目標は今後決定されます(日経新聞 May 20, 2019)。

日本コカ・コーラ

日本コカ・コーラは、海洋プラスチックごみの流出経路を日本財団と共同で調査を始めると発表。

対象となる河川は北海道・首都圏・富山県・長野県・兵庫県・岡山県・香川県・福岡県の全国8ヶ所。レジ袋やペットボトル、弁当の容器、そのほか缶・びんなどが放置されている場所を、AIによる画像解析なども活用して調査します。

9月を目処に調査結果をまとめ、海洋ゴミ発生の経路を分析。企業や行政のごみ削減の取り組みに活用できるようにします(日経新聞 May 22, 2019)。

ミニストップ

ミニストップは、6月から一部の店舗でレジ袋の無料配布を取りやめます。必要な利用客には有料(3円程度)でバイオマスを使ったレジ袋を販売。2020年2月までに、約40店舗(直営店)で実施します(日経新聞 May 24, 2019)。

サントリー

サントリーは、2030年までにすべてのペットボトルを再生PET樹脂(6~7割)と植物由来樹脂(3~4割)を組み合わせて生産する。新たな化石燃料は使用しないため、プラスチック資源循環モデルとして期待されます。

植物由来の樹脂は、マツの間伐材や砂糖を作った後のサトウキビを使用。23年に量産を始める予定で、24年には100%植物由来ボトルの飲料も発売する見込み(日経新聞 May 29, 2019)。

自治体の動き

東京都

東京都は、都内に校舎を持つ5大学に使い捨てプラ削減の協力を要請。

2019年秋に、学生らにマイバッグやマイボトルの使用を呼びかけるキャンペーンを実施する予定。学園祭などの行事では、再利用可能なカップの利用も呼びかけます(日経新聞 May 13, 2019)。

神奈川県

神奈川県は、海洋ごみ回収装置「Seabin(シービン)」を江ノ島(藤沢市)に設置すると発表。

シービンはオーストラリアで開発された装置で、日本国内での設置は初めて。江ノ島は、2020年の東京五輪でセーリングの開催地にもなっています(日経新聞 May 29, 2019)。

参考 シービン:マイクロプラスチックまで吸い込む海のゴミ箱プラスチックの海

また、大日本印刷と共同でプラごみ削減に向けた「かながわアップサイクルコンソーシアム」を立ち上げ、プラスチックの代替素材として大きな注目を集めている「LIMEX(ライメックス)」の活用を促進していきます。

ライメックスは石灰石を多く含む素材。名刺やプラスチック容器、レジ袋の代替品になるだけでなく、粉砕して固め直すとボールペンやスマホのケースなどに再生可能。協議体では課題となる回収方法などを探っていきます(日経新聞 May 29, 2019)。

国の動き

海で分解するプラスチックの規格づくりを進める

政府は、海中でも生分解されるプラスチックの普及を官民共同で進めると発表。

そのためには、生分解性を裏付ける評価手法として国際規格づくりが必要。2020年代前半に国際標準化機構(ISO)に提案する方針(日経新聞 May 12, 2019)。

自治体に産廃プラを焼却要請

環境省は、産業廃棄物として出たプラごみの処分を、自治体で受け入れ焼却処分するよう都道府県と政令市に通知を出しました。

2017年末に中国がプラごみの受け入れを禁止し、行き場を失った廃プラが国内で急増。産廃業者だけでは対応しきれず、自治体にも焼却処分の協力を仰いでいます(日経新聞 May 20, 2019)。

海洋プラごみ削減の行動計画を決定

政府は、海洋プラごみ削減に向けた行動計画を決定しました。

計画内容には、ペットボトルを再生し100%有効利用する取り組みへの支援、東南アジア各国と連携した廃棄物処理方法の研究、海中で分解できる新素材の開発、代替素材への切り替え支援のための予算措置などが明記されています。

また、国際シンクタンクである東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)に「海洋プラスチックごみナッレジセンター」を年内に創設。廃棄物処理や管理方法の研究、海に流出したゴミのモニタリング調査をする人材の育成なども行う方針です(首相官邸 May 30, 2019)。

さらに、プラスチック資源循環戦略も決定。使い捨てプラの排出を2030年までに25%削減、家電や自動車部品なども含むすべての廃プラを35年までに100%有効活用することを目指します(日経新聞 May 31, 2019)。

参考:海洋プラスチックごみ対策アクションプラン

世界の動き

汚れた廃プラ、海外輸出禁止が可決

有害な廃棄物の輸出を制限する「バーゼル条約」に、汚れた廃プラスチック(使用済みペットボトルやプラスチック容器など)も対象となることが締約国会議で可決されました。運用は2021年1月から。国内での処理やリサイクルの必要性が今後ますます高まります。

バーゼル条約にはプラスチック消費量世界1位の米国は加盟しておらず、今回の規制でどこまで効果があるのか不透明な部分もあります(日経新聞 May 11, 2019)。

タイ

タイ政府は、22年までに使い捨てストローやカップ、レジ袋(厚さ36μm以下)を段階的に廃止する方針。

また、小売最大手のセントラル・グループは、6月5日から年内までにセントラル百貨店でのレジ袋を紙製に切り替えると発表しました。

セントラルと提携するファミリーマートでも、年内に国内10店舗でレジ袋を廃止する予定。タイでも脱プラスチックが進んでいます(日経新聞 May 28, 2019)。

マレーシア

マレーシア政府は、日本や米国・中国などから持ち込まれた違法な廃プラスチック450トンを強制的に送り返すと発表。

これらのゴミは、「リサイクルできる」と虚偽の申告をされるなどして持ち込まれた質の低い廃プラ。さらに現在2,550トンもの廃プラも精査中で、違法なものが発見され次第強制的に送り返す方針です(日経新聞 May 30, 2019)。