一度捨てられたらリサイクルされず、ゴミなる紙コップ。
その使用量は一人あたりの平均で年間350個、実際にリサイクルされるのはわずか0.4%といわれています(ashortwalk)。
元ダイソンのデザイナーで発明家のダン・ディッカー氏率いるashortwalk(英)は、使用済み紙コップを材料にした新しいタンブラー”rCup”を開発しました。
紙コップは一見紙だけでできているように見えますが、その内側はプラスチックでライニングされています。リサイクルするにはライニングと紙を分離しなければならないため、非常に手間とコストがかかってしまうのです。
この問題をクリアするため、ashortwalkは洗浄した紙コップをライナーごと細断。その強力な繊維をプラスチックポリマーに混ぜ合わせ、他のリサイクル材とブレンド。これを原料にrCupを作り出しました。
もちろんポリマーの品質は食品グレード。rCupの材料の約40%がリサイクル紙コップです。
廃棄された紙コップの価値は0ですが、こうして何かに生まれ変わればその価値が向上。結果、リサイクル業界への需要が高まり、循環経済の発展につながっていきます。
rCup自体もリサイクル可能。
こうしたアイテムを取り入れることで、ゴミを減らすことができます。
さらに、リサイクル材を使ってものを生み出すことにもつながり、限られた資源のムダ使いにストップをかけることもできるのです。
このrCup、普通のタンブラーとはちょっと違うおもしろい特徴があります。
それは「片手で開いて、360°どこからでも飲める」こと。
中央の丸いフタを押すごとに、開いたり閉まったりする構造。片手で操作できて、そのままコップと同じように360°どこからでも飲めます。
そのほか、BPAフリー、水漏れ防止、断熱構造、保冷保温など安全で実用的。ホットコーヒーなら90分以上、ミルクや紅茶は1時間20分以上温かさが持続します。
今のところ、購入はashortwalkのオンラインストア、もしくはAmazon UKになります。