赤ちゃん・子供のおもちゃ、木製がプラスチックより優れている11の理由

木のオモチャ

日用品だけでなく、子供のおもちゃもプラスチックで溢れ返っています。

「どうせすぐ飽きるから…」と、安いプラ製のおもちゃを買うことは珍しくありません。「下の子へのお下がりに大事にとっておく」なんてこともほとんどなく。

さらに気がかりなのは、プラスチックに含まれる化学物質のこと。ここでは、プラスチックのおもちゃのデメリットをあげるとともに、木製おもちゃのメリットを紹介します。

ずっと大事にしたくなる木製のおもちゃは、安全で、子供の心を長く満たしてくれます。

プラのおもちゃに潜む有害な化学物質

リサイクルされたプラスチックおもちゃに潜む危険性

リサイクルしたプラスチックを使用したおもちゃには、リサイクルする前のプラスチック製品に含まれていた有害な化学物質がそのままおもちゃに紛れ込んでいるケースが最近の調査で明らかとなってきました(DiGangi et al. 2017Guzzonato et al. 2017)。

たとえば、テレビやパソコンのディスプレイの外側のプラスチックには、火災を予防するための難燃剤が練り込まれています。過去に最も大量に使われてきた難燃剤の一種であるPBDEs(ポリ)は、その強い毒性と残留性から国連で廃絶が明記され、現在は使用が禁止(または制限)されています。

しかし古い電化製品にはいまでも残っており、その電化製品に使われていたプラスチックがリサイクルされ、おもちゃに生まれ変わっているのです。

そして以前に使われていた有害な化学物質がおもちゃに混入する、という事態を引き起こしています。

【子供に与えたくないプラ①】ポリ塩化ビニル(PVC)

ポリ塩化ビニル(PVC)は、人形やお風呂のおもちゃでよく見る、柔らかいプラスチック。

フタル酸エステル類という可塑剤(かそざい)が多くの場合使われています。このフタル酸エステルには数多くの種類がありますが、一部は環境ホルモンや発ガン性の可能性があることがわかっています。

現に、6種類のフタル酸エステルが国内外で規制の対象になっているんです(BOKEN)。

ポリ塩化ビニル製のアヒル

子供が大好きな恐竜のフィギュアも、仮○ライダーのフィギアも、PVC製であることがほとんどです。リ○ちゃん、ポ○ちゃんにも、肌を再現している部分はPVC製。

リ○ちゃん、ポ○ちゃんでは、それらは可塑剤にフタル酸エステル類ではなく別のものを使っていると明記されている場合がありますが、それが何なのかの記述はありません。

フタル酸エステル類ではないと明記されているのみで、可塑剤がたくさん使われていることはにかわりはありません。

【子供に与えたくないプラ②】ポリカーボネート(PC)

ポリカーボネート(PC)も、おもちゃによく使われるプラスチックの一種。その原料には、環境ホルモンのビスフェノールA(BPA)や、リン酸系の難燃剤(TCEP, TCPP, TDCP)が使われています。

難燃剤のTCEPは発ガン性物質とみなされていて、生殖機能の異常を引き起こす物質です(TUV SUD Japan)。

EUでは、2015年に3歳未満の子ども用おもちゃへの使用制限をさらに厳しくしました(TUV SUD Japan)。

【子供に与えたくないプラ③】ABS樹脂

ABS樹脂も衝撃に強く丈夫なプラスチック。体内に蓄積して健康被害をもたらす臭素系難燃剤が使われていることがあります。

ABS樹脂では、多くの場合、ポリマーと結合した形で使われており、そられが溶出することはないとされていますが、劣化したABS樹脂ではどうなのかわよくわかっていません。

STマークやCEマークか付いていれば安全?

STマークやCEマークは、それぞれ日本、ヨーロッパの安全基準をクリアしたことを示す認証マーク。
とはいえ、国が検査をしているわけではありません。製造業者の多くは、民間の検査会社に代行検査を依頼します。
さらに、製造業者がこういった検査を適切に行わない事例も報告されているんです(TUV Rheinland Japan)。

「規制がかかっているなら、市場に出てるものは安全なんじゃない?」と思うかもしれません。
確かに有害物質の使用量は定められていますが、ゼロではありません。検査をすり抜けている場合もあります。

プラスチックのおもちゃは、子供が口に入れ、長い間肌に触れることを考えると、積極的に購入する理由はないです。お兄ちゃん・お姉ちゃんがプラスチックのおもちゃを持っていれば、小さな妹・弟がそれを手に取って口にいれることはよくあることです。

木のおもちゃ

時には「断る」!子供への「教育」も意識

いくらプラのおもちゃを買わないようにしていても、もらったり、景品などで付いてくることはよくあります。

例えば、ファミレスのお子様ランチにはプラ製のおもちゃが付きもの。ほとんどのケースで粗悪なプラスチックです。どこで作られたものなのか、何が含まれているのか、まったくわかりません。

無料である以上、コストを徹底的に抑えるために安全のことは2の次です。タダほどリクスの多いものはありません。

時には「断る」ことが大切。ファミレスで無料のおもちゃがあれば、紙の折り紙など、プラスチックではないものを撰ばせることも大事です。

子供は欲しがるかもしれませんが、「プラスチックのおもちゃには有害な物質が入っている可能性があること」「今あるおもちゃを大事にすること」「いらなくなったおもちゃが、その後どうなるのか」を普段から話しておくことで、子供の環境意識が自然と芽生えてきます。

木製のおもちゃが優れている11つの理由

感覚の発達を促す

子供はおもちゃに触ったり、表面や形、体積、重さを感じ取ることで、子供の脳に複雑な神経のつながりが生まれ、記憶力が向上します。

触る感覚(触覚)を通じて、子供たちは、身の回りにある物質の特徴をつかんでいきます。たとえば、熱い・冷たい、ベトベト・ざらざら、濡れている・乾いている、柔らかい・堅い、といったことを認識するようになります。

幼い子供たちは、触ったり見たりするだけでなく、匂いや口に物を入れたりすることで、身の回りにある「世界」を発見していきます。

木、特に無垢材の木の感触はやさしく、温かみがあります。プラスチックのような合成の物質や添加剤が含まれた、不自然なさわり心地ではありません。

また木はやさしい自然の香りがします。これは特に幼い子供たちにとって有益なんです。子供は大人よりも感覚や匂いに敏感です。だから木がもつ香りを感じ、感覚が育っていきます。

そのような体験はプラスチックではできないことです。

だから木のおもちゃは、プラスチックのような無機質なおもちゃよりも、子供の好奇心を満たし、感覚を満たしてくれます。

山のくじら

運動能力の発達を促す

子供の小さな筋肉を鍛え、手や指と目を同期させる運動能力を高めるのに、木のおもちゃはいい役割をしてくれます。

木のおもちゃは、プラスチックよりも重いですよね。逆に言うとプラスチックが軽すぎるのです。

大人にとっては、わずかな差かもしれませが、この「重さ」が大切なんです。子供はおもちゃを操作するときに、自分が何をしているかをより意識することができるからです。

木製のおもちゃをつまんだり、持ち上げたり、バランスをとったりすることで、より筋肉を使い、運動の発達を手助けしてくれます。

木製のおもちゃを使って遊ぶことで、鉛筆をもったり、書きながらなぞったり、といった複雑で微細な作業に備えることが出来るんです。

さらに、乗り物でも同様のことが言えます。木製のおもちゃの車のほうが、プラスチックよりも重いですが、そのため、木製の車のほうが動かすのに筋肉を使うんです。

車輪をうまく回す工夫も必要になります。運動と体力を補ういい訓練にもなりますね。

るんるんカー

不安の軽減

木のおもちゃは、子どもの心を癒してくれます。

ある研究によれば、子供たちは他のどんな素材よりも、木製のおもちゃを使うことで、より心穏やかに、落ち着いて遊ぶようになります。

一方で、プラスチックやギラギラした色のおもちゃは、木製のおもちゃと比較して、子供に過度の刺激やストレスを与え、そして疲労を引き起こすとしています。

結果的に木製のおもちゃは、子供が落ち着いて静かに、そして質の高い想像力豊かな遊びに没頭することを手助けしてくれます。

木製のほうが安全

ケガのリスク

プラスチック製のおもちゃに比べて、木はとても丈夫で、滅多に壊れることはありません。

子供はおもちゃを投げますよね。ジャンプして踏みつけることだってあります。おもちゃの種類によりますが、プラスチックは衝撃で割れます。鋭い鋭利な部分がでて、手や皮膚を切ってしまう原因になります。かなり痛いですよね。

木製のおもちゃは、子供が少々投げたり踏んだりしたくらいで壊れることはめったにありません。これは木製のおもちゃの多くが手作りで製造されていることも一因になっています。

(ただ安すぎる木製のおもちゃは壊れることがあります)

また木製のおもちゃは、破損する可能性がある部品が少ないため、幼児がケガをしたり、飲み込むリス子も小さくなります。

山のくじら舎ままごとセット包丁とまな板

有害な化学物質のリスク

上で述べた通り、プラスチックのおもちゃには、どんな化学物質が使われているかわかりません。特に赤ちゃんには注意してください。

赤ちゃんはその好奇心から何でも口の中に入れようとします。その分、化学物質が体内に入るリスクが高まります。

さらに子供はおもちゃをずっと「触っています」。その触った手で食べ物をつかみ、口に手を入れるでしょう。

やわらかいビニール製(PVC)のおもちゃには手を出さないほうが無難です。子供の成長を阻害する化学物質(可塑剤など)がたくさん使われていることが多いからです。

木製なら、とくに無垢材の無塗装や植物オイル仕上げなら、有害な化学物質の心配もありません。

ただし、合板など、安い木製おもちゃには注意してください。大量のプラスチック接着剤や塗料に有害な物質が含まれていることがあります。

木製のほうが静か

プラスチック製おもちゃのほうが、おもちゃとおもちゃをぶつけたとき(子供はよくぶつける、たたく!)、音がうるさいものです。

プラスチックのおもちゃは、電池をいれて、音が出るタイプもしばしば見かけます。そのような電子音は知らずにストレスをためていきます。

車輪のついた乗る車のおもちゃがありますが、あれも走らせるとプラスチック製のほうが木製よりも大きな音がします。

大きな音を出すおもちゃは、知らずのうちに親のストレスにもなります。だから木のおもちゃは、こういった気づかないストレスを回避するにもいい方法です。

質のよい木のおもちゃは、ぶつけても、心地のよい音がしますよ。

木のおもちゃ

木製は汚れが付きにくい

プラスチックの特徴として静電気でホコリがつきます。だからプラスチックのおもちゃは、ごみがつきやすいんです。

木製なら静電気は発生しません。

子供が脂っこいお菓子を触った手でプラスチックのおもちゃを手に持てば、その油はプラスチックに付着します。

プラスチックと油は仲が良いので(そもそもプラスチックは石油から作られているの)、油が落ちにくいのです。その油にホコリやごみがつきます。また、油が付いたかも一見わかりづらいものです。

木製では、無塗装のおもちゃを脂っこい手で触ったらもちろん油はついてしまいますが、どこついたかはすぐにわかります。さらに亜麻仁油など植物オイル仕上げなら、手の油は(無塗装よりも)つきにくく、よりキレイに保つことができます。

木製は丈夫で壊れにくい・長寿命

プラスチックは、使用する時間が長いほど、温度、紫外線、酸素によって徐々にですが劣化していきます。劣化したプラスチックは、脆くなっていきます。

そのためプラスチックのおもちゃは、やがて、遊んでいるうちに折れたり、割れたりします。

木製のおもちゃなら、劣化によって割れる心配はありません(※)。頑丈ですし、シンプルな構造ならなおさらです。だから寿命がながく、兄弟がずっと使い続けることが出来ます。

多くの木のおもちゃは、ハンドメイドです。職人さんが手作業で丁寧に作った木のおもちゃは安全性が高く、耐久性は最高の水準にあります。

ただし合板(木材の粉をプラスチックの接着剤で固めた板)の耐久性はそこまで高くありません。塗装がはげてきたり、板がはずれたり、湿気で曲がったりしやすいものです。

※まれに乾燥によって割れが生じることもある。

ままごとキッチン

木はシンプルなのがいい

プラスチックのおもちゃの多くは、あれこれ機能がつきすぎです。ピーピーと音がでたり、ピカピカ光ったり。最初は物珍しそうに子供は触りますが、すぐに飽きてしまいます。

むしろシンプルなほうが、子供の考える力が育ちます。またシンプルなほうが飽きが来ません。

環境にやさしい・持続可能

木製おもちゃなら、仮に土に埋めても、やがて朽ちて自然に還っていきます。一方、石油で作られたプラスチックは生物にまったく分解されないため、極めて長い期間(場合によっては数百年)、環境中に残り続けます。

20年以上も前に海中に放たれたレゴブロックがいまだに海岸に打ち上がるのは有名な話です(BBC 2014)。

きちんとした木のおもちゃは、持続可能な林業による木材から生み出されています。地球の気候変動を助長する石油から作られるプラスチックとは違います。

山のくじら舎ままごとセット大根

実は財布にやさしい

はい、木製おもちゃは、プラスチックのそれよりも高いです。初期投資はたしかにかかります。でも丈夫で長持ちしますし、何人もの子供のおもちゃとなり、プラスチックのおもちゃを何個も買うよりも長い目でみると、財布にやさしいことがあります。

しっかりした木製のおもちゃなら10年は持ちこたえます。

シンプルな無垢のおもちゃほど飽きが来ないため、ずっと使い続けることが出来ます。そして何より、上記にあげた理由により少し高くても相対的な満足度は高いと言えるでしょう。

木製のおもちゃは、インテリアにもなる

木製のおもちゃは、それだけで見た目に美しいものです。チープな印象がつきまとうプラスチック製ではそのように思うことは少ないでしょう。

木製のおもちゃはどんな遊び場にもよく合います。リビングにあっても日常にうまく溶け込んで映えますよ。

おもちゃを撰ぶポイント

化学物質が使われていない、木製や天然繊維(綿・麻・絹・ウール)のものを選びましょう。

よくフェルト地の人形や絵本などありますが、合成繊維(ポリエステルなど)でできた”フェルト”が多々あります。ウール100%かどうかチェックしてみましょう。

多すぎるおもちゃは、子供を混乱させます。結局いつも同じものでしか遊ばないこと、よくありませんか?
次のようなポイントで選んでみてください。

①シンプルなつくりになってる?

複雑なつくりのものは、すぐ飽きてしまいます。子供って、「なんでこんな物が好きなの?」って思うことありますよね。(例えばお鍋やボウルとか…)
子供はつくりがシンプルで、動きが単純なものに興味を持ちます。

【Recommended Items】

おふろでちゃぷちゃぷ
ストローファーム

②大人の真似ができる?

子供は大人の真似をするのが大好き!料理やお洗濯・日曜大工・魚釣り、時には大人のファッション(洋服、小物、ヒールの靴など)に興味を持つことも。お人形を使って、お母さんになりきる遊びも大好きです。

【Recommended Items】

③想像力・創造性が刺激される?

木琴やハーモニカ・カスタネット・太鼓など、音やリズムを通じて創造性が刺激されます。立体的に遊べる積み木のほか、空き箱や紐・紙など、いらないもので工作するのも子供にとっては大事な遊びです♪

【Recommended Items】

「もの」ではなく、「経験」をプレゼント!

お誕生日など、「もの」をプレゼントするのもいいですが、普段できない「経験」を与えることもできます!

例えば、遊園地・スポーツ観戦・コンサート・サーカスなどを観にいったり、乗馬やカヤック・スキューバ・職業体験などにチャレンジしたり。きっと素晴らしい経験になります。

まとめ

ここまで木のおもちゃの魅力をお伝えしてきました。

もちろん、プラスチックでしか作れないおもちゃもあります。プラスチックのおもちゃを否定するものではりません。

でも木のおもちゃを撰べば、長い目でみたときに、きっとよかったなと思えますよ。

え、子供はそんなことは気にしないって?

それは子供が大人になったときに聞いてみてください。「小さな頃、木のおもちゃで育ってよかった」と思ってくれます。