のりや接着剤、プラスチックのパッケージが当たり前ですよね。接着剤に関しては材料に合成樹脂も使われています。
どうにかプラなしにする方法はないのでしょうか?
ここでは自然素材を使ったのりと強力接着剤の作り方をご紹介します!
冷蔵・冷凍で長期保存も可能。使い方もお手軽なのでぜひご家庭で取り入れてみてください♪
のり・接着剤はプラスチックだらけ!
工作や封筒ののり付け、パーツの補修など家庭に必ず一つはあるのりや接着剤。そんな身近で小さなものにもプラスチックの大量消費が潜んでいます。
のりの容器は使い捨てプラスチック
スティックのり、液体のり、テープのり、でんぷんのりが代表的ですが、どれも立派なプラスチック容器。レフィルが用意されている商品もありますが、それももれなくプラスチックで包まれています。
きれいな仕上がりと利便性を強調した商品が何種類も並んでいますよね。セットで安く販売されていたり、子供がいると景品で渡されることも多々あります。
いつのまにか未使用ののりが何本も引き出しの中に。プラスチックの大量消費をやめるため、「必要以上に買わない・もらわない」と日頃から意識する必要があります。
接着剤の成分にはプラスチックが入っています
ありとあらゆる用途で販売されている接着剤。実はその成分にプラスチック(合成樹脂)が含まれていることをご存知でしょうか?
木工用ボンド、セメダインタイプ
木材や紙、布をはじめタイルやコンクリートの接着に使われ、酢酸ビニル樹脂が含まれています。
接着剤に含まれる水分や溶剤が蒸発して硬化することで固まります。
グルーガンタイプ
木材・紙・布などクラフト作業に気軽に使われる「ホットメルト接着剤」。エチレン酢酸ビニルなどが主に用いられています。
一般的にグルーガンで電気的に加熱して接着。冷えると固形状に戻ります。
強力接着剤タイプ
◉瞬間接着剤:シアノアクリレートが主成分。プラスチック・ゴム・金属・木材に使われます。接着面の水分に反応して瞬間的にで固まります。
◉エポキシ樹脂接着剤:金属・ガラス・陶磁器・タイル・石・コンクリート・木材に使われます。エポキシ樹脂と硬化剤を混ぜ合わせ、発生する熱を利用して硬化させます。
◉ウレタン樹脂接着剤:接着の難しいポリエチレン・ポリプロピレンに使われ、空気中や接着面の水分と反応して硬化します。
長期保管が難しい接着剤。買ったら最後まで使い切る!
パッケージから中身までプラスチックまみれの接着剤ですが、保管方法を間違うとダメになってしまうのも残念なところ。
空気や水分と反応して固まるので、長期間使わない場合は湿度や密閉に気をつけなくてはなりません。
特に瞬間接着剤は要注意。使用時の湿度によっても白濁することがあります。
一度買ったら最後まで使い切る!そのためには個々の接着剤について正しい知識を持つことが重要です。
使い切らないうちに「中身が出ない」「白くにごる」「くっつかない」とそのままゴミ箱行きにすることも、プラスチックの大量消費を加速させます。
のり・接着剤はプラなしできる!自然素材でしっかり貼り付きます
のりや接着剤は買わなくても自分で作れます。しかも体に安全な材料で!
ここでは一般的なのりと2種類の接着剤の作り方をお伝えします♪
※接着剤は陶磁器やガラスに使用する場合、2~3日放置してしっかり乾かすのがポイント。木・紙・布などはすぐに接着できますよ。
【のり】コーンスターチでたくさん作って冷凍保存もOK
子供の工作や封筒ののり付けに♪ 伸びが良く使いやすいですよ。万が一なめてしまっても大丈夫です。
動画で作り方をチェック▼
https://youtu.be/RNTVJiN3GDc
\ 材料 /
- 水
- コーンスターチ
- 砂糖水(水大さじ2に砂糖小さじ1を溶かしたもの)
- お酢
- のりを入れる容器
\ 作り方 /
1. のりを入れる容器にコーンスターチ(1/4カップ)と水(1/4カップ)を混ぜ合わせておく
2. 小鍋に水(3/4カップ)、コーンスターチ(1/4カップ)を入れよくかき混ぜる
3. 砂糖水、お酢(小さじ1)を加えて混ぜる
4. 中火にかけ、耐えずかき混ぜる
5. 沸騰してのり状になったら火を止める
6. 1に小鍋の中身を流し込んでよく混ぜる
7. 冷めたらできあがり!
\ 保管方法 /
- お酢のはたらきで1ヶ月ほど日持ちしますが、できるだけ早く使い切ってください。
- 多すぎる場合は小分けのシリコーン型に入れて冷凍。凍ったら取り出して布袋などに入れて冷凍保存しておきます。
参考:SNAPPY LIVING “Cornstarch glue recipe”
\ 使い方 /
冷凍保存した場合は耐熱容器に入れて様子を見ながら電子レンジでチン!うっすら半透明になるといい感じに。
水分が足りない時はお湯を少しだけ足してみてください♪
▼この記事で使っているコーンスターチはこちらです♪
【接着剤】白くならない防水タイプのゼラチン接着剤
ゼラチンを使った接着剤。冷蔵庫で保管でき、必要な分だけ溶かして使います。
工作やちょっとした補修に便利です♪
動画で作り方をチェック▼
https://youtu.be/nt28Fc7XIsQ
\ 材料 /
- 水
- ゼラチン
- お酢
- 植物性グリセリン
\ 作り方 /
1. 水(100ml)を小鍋に入れて沸騰させる
2. 沸騰したら火を止め、ゼラチン(15g)を入れてかき混ぜる
3. ゼラチンが溶けたら、お酢(大さじ2)と植物性グリセリン(大さじ1)を加えてよく混ぜる
4. 冷まして密閉容器に入れたら完成!
参考:SNAPPY LIVING “Waterproof glue (without milk)”
\ 保管方法 /
密閉容器ごと冷蔵庫で保管。かなり長持ちします。
\ 使い方 /
必要な分だけ耐熱容器に入れて電子レンジで10秒ほど温めて液体にします。
小筆などで接着面に塗ってお使いください。
- ゼラチンが固まることで、割れた陶磁器も接着できる強さを持ちます。少々の水がかかっても溶けません。
- 別の場所についてしまっても、簡単に拭き取れます。
- 陶磁器にも使えます。2〜3日ほどしっかり乾かすのがポイントです。
- 量が少なかったり、十分に乾いていなかったりすると取れてしまうのでご注意を。
▼この記事で使っている植物性グリセリン・ゼラチンはこちらです♪
【スーパー接着剤】乾くと透明!ガラス同士もくっつく強力タイプ
ゼラチンとスキムミルクを使った接着剤。牛乳由来のたんぱく質の一種「カゼイン」の働きで強い接着力を持ちます。
動画で作り方をチェック▼
https://youtu.be/brNVo_6I6ms
\ 材料 /
- 冷水
- ゼラチン
- スキムミルク
- ハッカ油
\ 作り方 /
1. 水(100ml)にスキムミルク(大さじ2)を溶かしておく
2. 冷水(大さじ2)を小さなボウルに入れる
3. ゼラチン(15g)を冷水にふりかけ、約1時間そのまま放置する
4. 1時間後、スキムミルクを沸騰直前まで火にかける
5. 4のスキムミルク(大さじ3だけ)を3に加える。(余った分はお料理や飲み物にお使いください)
6. ゼラチンが溶けるまでよく混ぜる
7. ハッカ油を2~3滴加える
8. 粗熱が取れたら密閉容器に入れて完成!
参考:SNAPPY LIVING “Waterproof glass glue (with milk)”
\ 保管方法 /
密閉容器ごと冷蔵庫で保管。スキムミルクは足が早いですが、ハッカ油を加えることで長持ちします。(変な臭いがしたら捨ててください!)
\ 使い方 /
必要な分だけ耐熱容器に入れて電子レンジで10秒ほど温めて液体にします。冷えるとすぐに固まるので、時間がかかる場合は湯煎してください。
- 陶磁器やガラスを接着する場合は2~3日ほどしっかり乾かしてください。
- はじめは白く濁っていますが、乾くと透明になります。
- 別の場所についてしまっても簡単に剥がれます。
- 少々水がかかっても溶けません。
▼この記事で使っているハッカ油・ゼラチン・スキムミルクはこちらです♪
まとめ
気づいたらいくつも持っているプラスチック容器ののりや合成系接着剤。
目新しさに惹かれて買ったり用途ごとに使い分ける必要があったりと、そういう事が積み重なってたくさんのプラスチックを消費していきます。
ここでご紹介した手作り接着剤はほんの一例。調べると他にもたくさんのレシピが出てきます。中には面白い化学反応があるものも!
ぜひ楽しみながら作ってみてください♪