使い捨てプラスチックに対する問題提起が、今世界中で巻き起こっています。
もはや国レベルの話ではなく、個人の生活にもとても密接に関わっている問題です。
使い捨て製品に依存した生活を少しても変えることで、プラごみだけでなくその他のゴミも大きく減っていきます。
ここでは、キッチンから出るゴミや使い捨てプラスチックを減らす工夫を5つご紹介します。
より環境に優しいサステイナブルなキッチンづくりを、今日から始めてみましょう!
①使い捨てグッズをやめる
最も簡単な方法は、今使っている使い捨てグッズとさよならすること。
代わりに、何度も使える「再利用可能」なものに置き換えてください。
もちろん素材はプラスチックではないものを選びます。
プラスチックのジップバッグ。汚れがつくと、多くの人が1回で捨てます。
すぐゴミになる上、プラスチックの袋は化学物質(添加剤)が心配です。
シリコーンのジップバッグなら洗って何度も使え、液体でも保存可能。食品グレードのシリコーンなら、食材に直接触れても問題ない素材です。
ラップもよく使われる上、1度でゴミになります。
ラップには食器にピタッとくっつくように可塑剤などの添加剤が多量に使用されています。また、脂っこい食品を包んだりレンジにかけたりすると、添加剤が食品へ移行するリスクが高まります。
ミツロウラップなら自然素材で安心。しかも洗って繰り返し使えます。使いかけの野菜を包んだり、お皿をラップしたり、パンを包んだり。
布とミツロウがあれば自分で作ることもできますよ。
残りご飯をラップに包む人も多いと思いますが、耐熱ガラスのタッパーに保存すればラップがいらなくなります。
電子レンジで温めるときはプラスチックの蓋を外し、そのままチンします。問題なくほかほかご飯が蘇りますよ!
もしストローを良く使うご家庭なら、プラスチックのストローをやめてステンレスのストローにチェンジ!
紙ストローは使い捨てになってしまいますが、小さなお子さんには怪我の心配がないためお勧めです。
例えばお弁当のバラン。彩りや仕切りとして使うならレタスで代用できます。
小さなおかずカップもシリコーン製のものを使えばゴミになりません。
つまようじも絶対に必要とは言えません。プラスチック製のスティックは何度も再利用できますが、電子レンジで加熱するならむしろ使わない方が無難です。
三角コーナーや排水口のネットは合成繊維でできています。
筆者も少し前まで毎日のように消費していましたが、なくてもゴミは片付けられることがわかりました。
三角コーナーはもちろん不要。排水口ネットはかけず、生ゴミをそのままゴミ受けに流します。
ゴミが溜まったら新聞紙に包んでポイ!ビニール袋も不要になります。
シンプルが1番!プラスチックフリーに「生ゴミ」を片付ける方法
②環境に優しいものに変える
どうしても使い捨てになってしまうものもあります。
その場合は、環境に優しい素材を選んでみてください。
紙のキッチンペーパーは自然素材ですが、1度でゴミになります。
わざわざ新しい資源を使わずとも、古いTシャツやタオルを小さく切って常備しておけば、汚れを拭いたり水気をとたりとキッチンペーパーの代わりになります。
濡れても破れない、洗えば2〜3回は使えるキッチンペーパーに切り替えるのもいいですね。
消費が減ることで、ゴミの量も抑えられます。
台所用スポンジと洗剤
スポンジの多くはポリウレタンや不織布、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの合成繊維。使い続けるうちに繊維が切れたり抜けたりして、マイクロプラスチックとして排水されていきます。
綿のふきんやセルロースのスポンジに変えれば、こういった心配がなくなります。
スポンジじゃなくてもよくない?「食器洗い」をプラスチックフリーにする方法
台所用の合成洗剤も、使い終われば必ずプラごみに。
重曹やクエン酸、ソープナッツは自然由来の成分。これらで十分洗いものはできます。軽い油汚れならお湯だけでもきれいに落ちます。
合成洗剤の消費を減らせば、ゴミだけでなく石油系界面活性剤による環境負荷も軽減することができます。
プラ容器の洗剤にさよなら!重曹・お酢・クエン酸でお掃除する方法
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③生ゴミをコンポストして自然に還す
実は日本は世界でも珍しいゴミの焼却大国。
家庭から出るゴミの30~40%は生ゴミで、それらはエネルギーを使って燃やされます。
この生ゴミを家庭でコンポストすれば微生物のはたらきで分解され、ゴミをかなり減らすことができます。
もし家にお庭や畑があれば、次の5つの方法でコンポストできます。
- 地上式コンポスター
- 埋め込み式コンポスター
- EMバケツ
- バクテリア de キエーロ
- 土に埋める
お庭がなくても省スペースでできる方法が3つあります。
- バクテリア de キエーロ(ベランダ式)
- ダンボールコンポスト
- 手動式 or 電動式生ごみ処理機
自治体によっては助成金を支給してもらえますので、ぜひ利用してみてください。
④リサイクルに出す
どうしても出てしまったプラスチックを含むゴミは、積極的にリサイクルに出してください。
プラごみはリサイクルに出してもサーマルリサイクル(熱回収)として燃やされてしまう可能性がありますが、単純焼却されるようりはましです。
当然!という方も多いと思いますが、古紙、アルミ缶、スチール缶、ビン、プラスチック、衣類などは資源ゴミとして自治体のルールに従って出すようにしてください。
自治体で配布されるゴミ出し要領のパンフレットもよく読んでみてください。「こんなものもリサイクルできたの!?」と新たな発見があるかもしれません。年度ごとに更新されることもあります。
卵や牛乳のパック、食品トレー、ペットボトルなどは店舗に回収ボックスが設けられているので、そういったスポットも活用してみてください。
TerraCycle(テラサイクル)ってご存知でしょうか。
通常ならゴミとして焼却されてしまう使い捨てプラスチックを回収して、リサイクルするプロジェクトです。
登録すれば誰でも利用可能。
回収場所はプロジェクトごとに異なるため、利用できそうなところに参加するといいですね。
現在行われているプログラムはこちら。
⑤買う前によく考える
この使い捨て社会で、便利だけど持続可能性のない商品を買うのはとても簡単です。
しかし、何を選べばいいか知っておけば、より環境に優しい生活が自然とできていきます。
テイクアウトの食品やペットボトル、ストロー付きの飲料パックなど、食べたり飲んだりする数分のうちに全てゴミになります。
レジ袋や小さなビニール袋も、お店から家までのわずかな時間しか必要ないもの。
いつもの習慣で反射的に買ったり使ったりしていませんか?
こうしたほんのわずかな時間でゴミになるものは、積極的に避ける必要があります。
買う前に、
- それがどれくらいの時間でゴミになるのか
- 他のもので代用できないか
- そもそも本当に必要なのか
少しの間考えてみてください。
参考:npr “Commentary: 4 Ways To Reduce Plastics and Other Single-Use Disposables In Your Kitchen”