漂着したクジラの胃袋から大量のプラごみ インドネシア

漂着したクジラの死骸

20日、インドネシアのスラウェシ島東南部にあるWakatobi国立公園の海岸に、体長9.5mのマッコウクジラが発見されました。 クジラはすでに死亡しており、その胃袋からは大量のプラスチックごみが見つかりました。

野生動物保護団体(WWF)と国立公園関係者の調査によると、胃袋にはビーチサンダル2足、プラスチック製のカップ115個、ペットボトル4本、レジ袋25枚、ナイロンの袋、そのほか1000個以上のプラごみが入っており、重さにして約5.9kgもあったことがわかりました。

腐敗がかなり進んでいたため、プラスチックごみの誤食が原因で死亡したかどうかは判断できないということです。

インドネシアは、中国についで世界第2位のプラスチック汚染国。年間320万トンのプラスチックごみを排出し、そのうち129万トンが海に流れ出ていると報告されています。

海事問題を担当するPandjaitan大臣は、「このクジラの発見によって、プラスチック削減について国民の意識が高まっただろう。海洋保全の厳しい措置を取るよう、政府にも拍車がかかった」と述べました。

インドネシアは、2025年までにプラスチック使用量を70%削減する目標を掲げています。

レジ袋の提供をやめるよう店舗に要求しているほか、インドネシア全土の学校で教育を行なうなど、国をあげてプラスチックごみの削減に取り組んでいます(The guardian Nov 2018)。