トトロがお迎え!東京の三鷹市にある「ジブリ美術館」では、「使い捨てプラスチック」を見かけることはほとんどありません。
2001年のオープン以来、かれこれ18年間、変わらずにプラスチックフリーなんです。
時代の先を行く(いや、古き良き昔を守っている)ジブリ美術館のプラスチック事情をレポートします。
「またビニール袋?」
「耳をすませば」で、主人公の雫(しずく)とお母さんのこんなやりとり、覚えていますか?
雫「ただいま」
母「またビニール袋、牛乳1本なのに?」
雫「だってくれるんだもん!」
母「断ればいいじゃない。」
1995年に制作されたこの作品ではすでに不必要な使い捨てプラスチックの無駄に対するメッセージが残されています。
ストローは元祖「ストロー(麦わら)」
レストランやカフェにストローはつきものですよね。
でもジブリ美術館のレストランとカフェはちょっと違うんです。
ここで提供するストローはなんと「麦わら」。
これぞ元祖ストローです。麦わらは英語でストロー(Straw)といいます。
大きさは、長さが10-15センチ程度、太さは内径が3ミリほど。一部の紙ストローのように変な味がすることもなく、なんの違和感もありません。そしてなんか優しい感じがします。
レストランでは冷たい飲み物はこの麦わらストローで提供されます。
カフェ「麦わらぼうし」では要望に応じて出すようにしてるとのこと。
どこで入手しているのか尋ねたら、長野県のとある場所で育てて作っているとのこと。煮沸消毒や形をそろえるなど手間暇がかかるため大量には作れないそうです。
お土産に1本頂いてきました♪
石けんは固形石けんのみ!
そう、ジブリ美術館の手洗い場・館内のトイレには液体石けんはありません。固形の石けんなんです。
液体石けんは、容器がプラスチック。仮に容器はプラスチックでなくとも、詰め替えはプラスチック包装一辺倒。
固形石けんなら包装は紙が選べますよね。
館内は写真撮影が禁止のため、館内のトイレの写真はありませんが、しっかりと固形石けんでした。
固形石けんで手を洗うという、昔ながらの方法がここでは忠実に守られています。
紙コップの内側を見ると…
レストランの待合所で飲めるお水を入れる紙コップ。
リサイクルされた紙が使用されています。
普通、紙コップの内側はポリエチレン等のプラスチックでコーティングされ液体が長時間漏れないようになっています。でもジブリの紙コップはかなり速い時間で「ふやけて」きます。
内側が何でコーティングされているのか(されていないのか)未確認ですが、プラスチックではなさそうです。
ペットボトルは売っていない
ジブリ美術館ではペットボトルはおろか缶ジュースも見ることはありません。自動販売機ももちろんありません。
じゃあ、飲料水などミネラルウォーターはどうなるの?
ミネラルウォーターもガラス瓶なんです!
富士ミネラルウォーターのフタは金属。ガラス瓶のラベルも紙製という徹底ぶり。
こちらは山梨県富士吉田市で採水されたナチュラルミネラルウォーターです。
大人の飲み物と言えばビールですね。じっかりガラス瓶です。
子供の飲み物は?と思われるかも知れませんね。ジュースもコーヒーも紙カップで提供されます。プラのフタはもちろんなし。
こちらのガラス瓶のミネラルウォーターは市販されていますよ♪
ガラス瓶のラムネ
夏の風物詩といえば「ラムネ」。しかし最近の夏祭りでは容器がプラスチックのラムネをよく見かけます。
もちろんジブリではちゃんとガラス瓶のラムネ。
飲み終わったらごみにせずに、瓶は再利用しているそうです。
おしぼりはもちろん…
もちろん使い捨てプラスチックの袋に入った不織布のおしぼりはありません。
じゃあ布のおしぼり?いえ、ジブリのレストランでもカフェでもおしぼりはありません。
ちゃんと洗面所で手を洗ってきてね、ということです。
おしぼりタオルをだしてくれるお店でもプラ包装だったりしますよね。究極のプラスチックフリー。
ギフトショップもなるべく脱プラ
ギフトショップでは、プラスチックのカサカサした袋もプラのテープもありません!
購入した商品は「紙の袋」に入れられ、紙製のステッカー(紙テープ)でとめてくれます。
さすがにグッズ自体は別の会社が作っていますし、海外で製造されるものも多く(Made in Chinaなど)、それらはプラ包装に包まれていました。
でもジブリの製品でも日本で製造されている物のいくつかは、中の梱包材も外箱も紙でできていました。
まとめ
三鷹の森ジブリ美術館。こんなにプラスチックを使っていないアミューズメント施設はおそらく他に類を見ないのではないでしょうか。
いつからこんなにプラスチックフリーなのか尋ねたら、2001年のオープン以来から変わらないとのこと(スタッフ談)。さすが宮崎駿はスゴイと思いました。