汚れごとにいろんな洗剤が必要なお風呂掃除。
買い揃えるとお金もかかるし、プラスチックごみも頻繁に出ますよね。環境に良くない成分も気になります。
ここでは、重曹とクエン酸でお風呂をピカピカにする使いこなし術をたくさんご紹介!
汚れの性質を知れば迷うこともなくなりますよ♪
お風呂掃除は「重曹とクエン酸」どっちも必要
お風呂掃除は重曹とクエン酸がどちらも効果を発揮します!
どちらか1つ使えばいいということではなく、汚れの性質によって使い分ける必要があります。逆に、汚れの性質を知らないと正しい効果を期待できません。
簡単に説明すると、汚れには酸性・アルカリ性があります。
酸性の汚れにはアルカリ性の重曹、反対にアルカリ性の汚れには酸性のクエン酸というように使い分けるのが鉄則。
汚れの性質と逆のものでお掃除することで、中和作用が働いて汚れが落ちていきます!
▼この記事で使用している重曹・クエン酸はこちらです♪
お風呂の汚れは大きく5つ!種類と特徴を知ってお掃除しよう♪
ではお風呂にはどんな汚れがあるのでしょうか?
代表的なものを5つあげます。それぞれの性質を把握しておくと、重曹・クエン酸を使いこなせるようになります!
洗剤のプラスチックごみも減っていきますよ。
皮脂汚れ
浴槽の縁にうっすら茶色く付いているのは主に皮脂汚れ。
お湯で肌表面の皮脂が浮き出て、浴槽と水面の境目あたりにうっすら付着します。皮脂は弱酸性なので、重曹で落とすことができます。
水垢
鏡や蛇口に付いている白い汚れは水垢。
水道水のカルシウムとかミネラルが固まったものです。放っておくとどんどん固まってとても頑固な汚れに。水垢はアルカリ性なので、クエン酸で落とすことができます。
石鹸カス
石鹸カスとは、水道水のカルシウムやミネラルが石鹸成分と反応してできたもの。
特に純石鹸を使っていると、洗面器や排水口の中によく石鹸カスがつきます。
アルカリ性なので、クエン酸でお掃除できますよ。
ピンク汚れ
浴室のどこでも発生するピンク汚れ。「ロドトルラ」という酵母菌が原因。
水分があればどんどん増殖し、時間が経つと黒カビに。気づいたらこまめに落とすのがポイントです。
擦ればすぐに消えますが、菌は残ったままなのでまたすぐに発生することも。しっかり落とすには重曹ペーストが有効です!
黒カビ
タイルの目地や壁、床につきやすい黒カビ。そのままにしておくと根を張って、簡単には落とせなくなります。
黒カビを見つけたらこまめに重曹ペーストでこすり洗い!簡単に落ちますよ。
重曹より洗浄効果が高い「セスキ炭酸ソーダ」もおすすめ。
次のような素材は変色・サビの恐れがあるため使用は控えてください。
- 大理石、アルミ→重曹NG
- 大理石、コンクリート、金属(鉄・銅)→クエン酸NG
特に追い炊き用の配管は銅製のことが多く、クエン酸を流すと錆の原因になるので注意。
【汚れ別】重曹とクエン酸でお風呂掃除する方法
それでは具体的なお掃除方法を見ていきましょう!
毎日の簡単バージョン
お風呂用の中性洗剤いらず!詰め替えパックのごみが減ります。
①浴槽、壁には重曹の粉をかけて、セルローススポンジでこすり洗いするだけ。
最後はお湯でしっかり洗い流します。毎日のお掃除はこれできれいになります♪
タワシで磨くとより目地の間までスッキリしますよ。
泡立ちがほしい場合は、マジックソープ(液体石鹸)を5倍に薄めたものをスプレー。今までの洗剤と同じ感覚で使えます。
▼この記事で使用しているマジックソープはこちら♪
「浴槽の皮脂汚れ」は重曹
皮脂汚れには重曹の粉を汚れに振りかけて、タワシで優しく擦り洗い。
垢のような皮脂汚れがポロポロ取れてきます。
お掃除前後を見比べるとこの通り、ツルッときれいになりました!
「床・壁の石鹸カス」はクエン酸スプレー
石鹸カスはクエン酸スプレー吹きかけて、10〜15分放置。
クエン酸スプレー:水200mlにクエン酸小さじ1を溶かしたもの
歯ブラシなどの柔らかめのブラシで落とします。クエン酸で汚れがゆるんでどんどん落ちます!
上半分はお掃除前、下半分がお掃除後です。効果は抜群!曇りが晴れたように白さが戻りました。
皮脂汚れか石鹸カスかわからない時も…。「なかなか落ちない!」と悩んだら、粉の重曹を振りかけて研磨剤がわりにします。ブラシで優しく磨くとよく落ちますよ。
「鏡・蛇口の水垢」はクエン酸スプレーやパック
水垢にはクエン酸スプレー。少し時間をおいてセルローススポンジやタワシで磨くとピカピカに!
クエン酸スプレー:水200mlにクエン酸小さじ1を溶かしたもの
落ちにくければ、クエン酸パックをして30分ほど放置します。
クエン酸パック:キッチンペーパーにクエン酸スプレーして十分濡らしたもの
その後スポンジやタワシで磨き、水でよく洗い流してください。
この輝き!クエン酸パックをすることで水垢が緩んで、とても落としやすくなります♪
水垢専用のクリーナーも過去に使ってみましたが、クエン酸の方がはるかに効果を感じます。
専用洗剤はどんどん減らしていけます!
頑固な水垢は1回では落ちないことも。何度か繰り返すと薄くなってきます。
「黒カビ」は重曹ペースト
軽度の黒カビには重曹ペーストを塗り、ブラシで擦って落とします。
重曹ペースト:きっちり作る必要はありません♪ 器に粉の重曹を入れておいて、水で濡らした歯ブラシですくい取るだけでOK。
効果バッチリ!おもしろいように黒カビが薄くなっていきますよ♪
ただし、コーキング(ゴムのような柔らかい目地)についた黒カビは難しかったです。
試しに酸素系漂白剤(オキシクリーン)をスプレーしたり、ペーストにしたものを塗って数時間おいてみたりしました。しかしほとんど効果は見られませんでした。
こうなるともう塩素系漂白剤しか手はない気がします。
ですが塩素系漂白剤は環境にもあまりよろしくないので、できるだけ使わないようにしたいところ。
まだ黒カビが軽いうちに、せっせと重曹ペーストでやっつけるのが一番簡単で環境にも優しいと感じました。
「ピンク汚れ」は重曹ペースト
お風呂に発生しやすいピンク汚れ。ブラシで擦れば落ちますが、菌は残ったままに。
しっかり取るには重曹ペーストを汚れに塗り、ブラシで擦ります。重曹を使うことで、頻繁に発生するのを防げますよ。
重曹ペースト:重曹の粉を水で濡らした歯ブラシですくい取るだけ
黒カビと一緒になったピンク汚れも、この通りスッキリきれい!
床のピンク汚れには直接重曹を振りかけ、水で濡らした歯ブラシで擦れば簡単です♪
「椅子・洗面器の汚れ」は重曹つけおき
- 浴槽の残り湯に重曹1カップを入れます。
- 椅子や洗面器などを一晩つけ置き。
- 残った汚れはセルローススポンジやブラシでこすり洗い。
汚れが緩んでいるのでまとめて一気にピカピカになりますよ♪
つけ置きしなくても、重曹をふりかけてタワシでこすり洗いするだけでもきれいになります。
「シャワーヘッドの汚れ」はクエン酸パックか重曹つけおき
水垢や黒カビがつきやすいシャワーヘッド。
カビや皮脂汚れの場合
- 洗面器にお湯をはり、重曹大さじ2を溶かします。
- シャワーヘッドをつけ置きして、2時間ほど放置。
- その後ブラシでこすり洗いして、水で洗い流します。
少しわかりにくいですが、シャワーヘッドの隙間の汚れや穴の周りの汚れが落ちています!
浸していた重曹水には小さな黒っぽいものが浮いていました。ちゃんと汚れを浮かせているんですね。
水垢の場合
- 洗面器にお湯をはり、クエン酸大さじ1を入れよく溶かします。
- シャワーヘッドをつけ置きして1〜3時間放置。
- ブラシでこすり洗いして、水で洗い流します。クエン酸パックでもOK!
クエン酸パック:キッチンペーパーをクエン酸スプレーで十分濡らしたもの
「排水口のぬめり・臭い」は重曹とクエン酸を混ぜて発泡
- 排水口のお掃除は、まず溜まっている髪の毛やゴミをとっておきます。
- 続いて粉のクエン酸を入れ、そのあと粉の重曹を投入。(割合はクエン酸2:重曹1)
- そこにお湯を注いで勢いよく発泡!(換気もしてください)
- 発泡がおさまったらスポンジなどで洗ってください。
ここではクエン酸1/2カップ、重曹1/4カップを使用。
汚れや臭いが取れてピカピカになります!
時間がないときは発泡後そのまま数時間放置。最後は水で流します。
翌日排水口の中を見てみると、ぬめりがきれいさっぱり無くなっていました♪
「天井の汚れ」は重曹つけた布で拭く
天井の汚れは、軽ければ濡らした布をモップに取り付けて拭くだけ。
家にあるもので代用できるので、天井専用のプラスチック製スポンジも減らせます!
よりしっかり拭きたい場合は、重曹ペーストを布になじませて、モップに取り付けてお掃除。
また、石鹸水に浸した布をモップに装着し、天井を拭く面に粉の重曹を振りかけても簡単です。
あとは水拭きすれば天井全体ピカピカ!
写真のようなアルミ製の天井は重曹はNG!変色する恐れがあります。
お風呂の掃除道具もプラスチックフリーにする!
お風呂掃除の洗剤を重曹・クエン酸で置き換えられたところで、掃除道具はどうでしょう?
ここまでプラなしできたら完璧です!
スポンジ→セルローススポンジ
お掃除のプラスチックを減らすなら、まずはスポンジから。
ポリエステルやナイロンのスポンジはマイクロプラスチックの発生源。
そこで、スポンジは植物繊維でできた「セルローススポンジ」に変えます。
バス用の大きめタイプがおすすめです♪
▼バス用のセルローススポンジはこちらです!
プラスチック製のブラシ→自然素材のブラシ
ナイロンのブラシは自然素材のタワシに♪
丸型のものや柄つきのものなど、使いやすいものを選んでみてください。
使い古しの竹歯ブラシを再利用してもいいですね。
掃除道具が自然素材になると、外に出しておいても素敵な雰囲気になりますよ。
▼植物性のタワシと竹歯ブラシ(この記事で使用)はこちらです♪
キッチンペーパー→晒(サラシ)やガーゼ
クエン酸パックで使ったキッチンペーパー。
もっとエコを目指すなら、綿100%の晒や大判ガーゼで代用し、繰り返し洗って再利用するといいですね!
薄い生地の方がクエン酸スプレーが染み込みやすいのでおすすめです。
▼超ロングタイプの晒!
お風呂のきれいをキープする5つのポイント
ピカピカになったお風呂。きれいな状態を維持してお掃除を楽にするコツとは?
①お風呂のあとに掃除する
お風呂から上がったらすぐにお掃除!温かさで汚れが緩んでいるため、翌朝お掃除するよりも簡単です。
残り湯を洗濯に使う必要がなければ、ぜひ習慣にしてみてください。
ドラム式洗濯機は少ない水量で洗えます。思い切って残り湯の使用はやめて、お風呂掃除の負担を軽くするのもひとつの手です。
②お風呂の後に45℃以上のお湯をかけておく
お風呂のあとは皮脂汚れや石鹸カスが残った状態。
45℃以上のお湯をかけておけば汚れを洗い流せて、カビも防げます。
③換気をする
カビは湿度の高いところが大好き。
窓がなければ換気扇を回して湿気を逃し、カビの繁殖を防ぎます。
④掃除の後は水気をきる
お風呂から出たあと、またはお掃除のあとは壁や浴槽、蛇口の水気を切っておきます。
水滴が残ったまま時間が経つと、しつこい水垢やカビの原因に。
水切りには吸水性の高いセルローススポンジが使えます!水滴を拭き取って、ぎゅっと絞るを繰り返していきます。
水切りワイパーなど道具を増やしたくない人におすすめです♪
⑤お風呂の床に物を置かない
お風呂の床に物を置くと、石鹸カスや水垢、カビなどいろんな汚れがつきやすくなります。
吊り下げ式にしたり、使用頻度の低いものはその都度持って入るとお掃除が楽になりますよ。
まとめ
いかがでしたか?
ここでは重曹とクエン酸でお風呂掃除をする具体的な方法をお伝えしました。
主なお風呂の汚れは皮脂、水垢、石鹸カス、黒カビ、ピンク汚れ。まずはそれぞれの性質を知ることが大事です。
それがわかれば、どのように重曹・クエン酸を使い分けるのか、どんな状態(粉・スプレー・ペースト・パック)だと掃除しやすいのかがイメージできるようになります。
専用洗剤から解放されるとプラごみが減って、自然にも優しいお掃除に変えていけますよ!
\ 重曹・クエン酸でもっとお掃除! /