ヨーグルトは手作りでプラごみもお金もカット!4つの作り方をご紹介

ガラス容器からヨーグルトをスプーンですくっている様子

プラごみを減らすとき、よく買うものに目をつけると大きく削減していけます。

ここではヨーグルトをプラなし!一番は自分で作ってみること。

ヨーグルトメーカーがなくても簡単に手作りできる方法をご紹介♪

熱湯消毒の負担が軽いものや、豆乳で作る方法もわかりますよ。

プラごみだけでなくコストも大幅にカット!ぜひ挑戦してみてください。

プラごみが減る!ヨーグルトの基本的な作り方

ヨーグルトの基本的な作り方は2つ。ここでは簡単にお伝えして、具体的な作り方は後述します。

材料は牛乳・ヨーグルト種菌でほぼプラなし

ヨーグルト作りは簡単!

牛乳ヨーグルト種菌を混ぜて発酵させたら完成します。

ヨーグルト種菌は乳酸菌などが顆粒になったもの。牛乳に溶かして使います。

カスピ海ヨーグルトの種菌

種菌は小さい個別包装のものが多く、プラ容器のヨーグルトを毎回買うよりごみは格段に減りますよ。

種菌の代わりに市販のヨーグルトを牛乳に混ぜてもできます。

牛乳パックは洗ってリサイクル。リターナブル瓶の牛乳ならさらにGoodです!

「植え継ぎ」するとゼロウェイスト!

毎回ヨーグルトを作るたびに種菌や市販のヨーグルトを使ってもいいのですが、それだとコストがかかります。(でも新鮮なヨーグルトはできます)

そこで、2回目以降は作ったヨーグルトを次のタネとして使う「植え継ぎ」がおすすめ!

一部を取っておいて冷蔵庫で保存。次に作るときに牛乳に混ぜて発酵させると新しいヨーグルトができあがります。

牛乳とタッパーに保存した植え継ぎのヨーグルト

右が植え継ぎのヨーグルト。ホーロータッパーに入れて冷蔵保存。

これなら経済的だしゼロウェイストにもなりますよね!

ただし雑菌の繁殖を考えて、植え継ぎは1ヶ月、長くても3ヶ月までが限度。以降はまた新しい種菌か市販のヨーグルトで再スタートします♪

ヨーグルトは主に4種類!発酵温度と時間に違いあり

シリアルやフルーツをトッピングしたヨーグルト

ヨーグルトにはいろんな種類があります。基本的な作り方は同じですが、種類によって発酵温度と時間が変わります。

失敗しないよう作る前にチェック!

一般的なヨーグルト

一般的なヨーグルト種菌は発酵温度40〜45℃8〜10時間ほどで出来上がります。

このタイプは乳酸菌(サーモフィラス菌、ブルガリカス菌など)が発酵することでヨーグルトになります。

市販の機能性ヨーグルト(R-1、L-92、ガゼイ菌sp株など)もタネにできますが、特定の菌を増やすことはできません

▼ヨーグルトメーカーなら発酵温度の設定ができて簡単^^

カスピ海ヨーグルト

カスピ海ヨーグルトは発酵温度25〜30℃20〜24時間ほどで出来上がります。

こちらは乳酸菌(クレモリス菌)と酢酸菌(アセトバクター菌)が発酵してヨーグルトになります。

トロッと粘りがあるのが特徴。酸味が少なくまろやかな味わいです^^

一般的なヨーグルト種菌より発酵温度が低く、室温でも作れるのでお手軽ですよ!

▼この記事で使ったカスピ海ヨーグルトの種菌です♪

ギリシャヨーグルト

一般的なヨーグルトを水切りしたギリシャヨーグルト。

発酵温度や時間も一般的なヨーグルトと同じ40〜45℃8〜10時間ほど

その後キッチンペーパーを敷いたザルに入れ、水切りしながら寝かせます。

一晩置くとクリームチーズのような食感になり、ギリシャヨーグルトの完成!

他のヨーグルトより手間はかかりますが、高タンパク、低カロリーでダイエットにもオススメ。

マヨネーズやディップとして使うアレンジレシピもたくさんありますよ^^

▼ギリシャヨーグルトも作れるヨーグルトメーカー!

ケフィア

ケフィアヨーグルトは発酵温度25〜30℃20〜24時間ほどで出来上がります。

こちらは乳酸菌と酵母が発酵。炭酸ガスが発生するため、食べたときにシュワっとします。

一般的なヨーグルトより乳酸菌の種類・数が多いので、手作りする人が多い人気のヨーグルトです。

▼ケフィアの種菌はこちら♪

参考:メイトー協同乳業株式会社ヨーグルト専門ページピントルかわしま屋

ヨーグルトを手作りする4つの方法

4つの作り方を試してみました!牛乳パックで作る方法や簡単豆乳ヨーグルトの作り方も♪

基本!【種菌】を使った手作りヨーグルト

まずはじめに種菌を使った方法をやってみます。

こちらはカスピ海ヨーグルトの種菌。室温でも発酵するお手軽ヨーグルトです♪

【用意するもの】
蓋つきのガラス容器、スプーン、計量カップ、牛乳(500ml)、カスピ海ヨーグルトの種菌

MEMO

牛乳は消費期限の迫っていない新鮮なものを用意してください。

1. まずガラス容器と必要な道具(スプーン、計量カップ)を熱湯消毒

ガラス容器に熱湯をかけている様子

雑菌の繁殖を防ぐため必ず熱湯消毒を行います。熱湯をかけるだけでも殺菌できます。

ヨーグルトが直接触れない外側ならミトンや布巾でつかんでもOK。

自然乾燥している様子

自然乾燥したら準備OK!

2. 容器に牛乳500mlを入れ、種菌を指定の分量入れてよくかき混ぜる

ガラス容器の中で牛乳と種菌を混ぜている様子

溶け残りがないように少しずつ入れるのがポイント。

種菌の代わりに市販のヨーグルト(大さじ2〜3)でも作れます。

3. 混ざったら蓋をして24時間ほど室温(25〜30℃)で放置

蓋をしめたガラス容器

4. 固まっているかチェック

蓋を開けて傾けている様子

傾けてみて、固まっているか確認します。

まだならさらに1〜2時間置いてみてください。

5. 冷蔵庫に移して完成!

冷蔵庫で保存している様子

固まっていたらすぐに冷蔵庫へ!

室温に長く置くと雑菌が繁殖しやすくなるので注意してください。

ガラス容器からヨーグルトをスプーンですくっている様子

トロッとしたカスピ海ヨーグルトができあがりました♪

ガラス容器の熱湯消毒が慣れなくて最初はちょっと大変でした。でも慣れれば手際よくできそう。

種菌が意外と溶けにくいので、ドバッと入れないように注意です。

超簡単♪【牛乳パック】を使ったヨーグルトの作り方

次は牛乳パックで作る方法をやってみます。

容器を準備したり熱湯消毒する手間が省けますよ!(他の道具は必ず熱湯消毒してください

ここでは種菌は使わず、前回作ったカスピ海ヨーグルトを植え継ぎしてみます。

【用意するもの】
牛乳(500mlパック)、前回作ったヨーグルト(大さじ2〜3)、スプーン

MEMO

牛乳は消費期限の迫っていない新鮮なものを用意。前回作ったヨーグルトは食べる前に取り分けてください。冷蔵保存で1週間冷凍保存で1ヶ月までのものが安心。

1. 道具を熱湯消毒する

スプーンを熱湯消毒する様子

2. 牛乳(500ml)の入ったパックにヨーグルト(大さじ2〜3)を入れてよくかき混ぜる

牛乳パックにヨーグルトを入れる様子

3. 牛乳パックの口をクリップで閉じる、24時間ほど室温(25〜30℃)で放置する

牛乳パックの口をクリップで閉じた様子

4. 固まっているかチェック

傾けて固まっているか確認している様子

しっかり固まっています!ゆるかったらもう少し時間を置いてみてください。

5. 冷蔵庫に移して完成!

冷蔵庫で保存している様子

出来上がったヨーグルト

菌はまだまだ元気いっぱい!

熱湯消毒の手間が軽くなり、ヨーグルトも溶けやすくてとても簡単でした!

この方法は超おすすめです^^

お手軽!【はちみつ】でできる手作り豆乳ヨーグルト

ここでは牛乳ではなく、豆乳でヨーグルトを作ってみます。

というのも、豆乳はなんと「ハチミツで固まる」ということを知って試してみたくなったからです…!

では早速いってみましょう。

【用意するもの】
蓋つきのガラス容器、豆乳(成分無調整)、ハチミツ、スプーン、計量カップ

1. 容器、使う道具を熱湯消毒する

2. 容器にハチミツを入れる(ここでは小さじ2)

ガラス容器の底にハチミツを入れた様子

3. 豆乳(ここでは100ml)を入れて、よく混ぜる

さらに豆乳を入れてかき混ぜている様子

もっとたくさん作りたい場合は、豆乳を少量入れてよくかき混ぜ、残りの豆乳を入れると全体が混ざりやすくなります。

4. 蓋をして室温(25〜30℃)で24〜27時間ほど放置する

蓋をして放置している様子

5. 固まっているかチェック

ガラス容器を傾けて固まったか確認している様子

ちょっとゆるい感じだったのでもう少し置きました。

6. 冷蔵庫に入れて完成!

冷蔵庫で保存している様子

ガラ出来上がった豆乳ヨーグルトをスプーンですくっている様子

トロッとした食感のほんのり甘い豆乳ヨーグルトができました♪(もう少し置いてもよかったかも)

こんな意外な方法で簡単にできるのが本当に驚き。

牛乳より豆乳派の方におすすめです!

MEMO

豆乳はにがり以外にもグルコン酸でも固まります。ハチミツにはこのグルコン酸が豊富に含まれています。(AGARA 紀伊民報


参考
豆乳ヨーグルトを手作り!種菌はハチミツで作ると美味〜!komidoriの今が旬!!

【ホームベーカリー】を活用!手作りR1ヨーグルト

最後はパンを作るホームベーカリーの「発酵機能」を利用して作ってみます!

ここでは市販の「明治プロビオヨーグルトR-1(砂糖0)」を牛乳に混ぜ発酵させます。

このヨーグルトは紙カップ。蓋はプラですが薄くて小さいのでこちらを選びました。スーパーやコンビニにもよく売っていますよ。

明治R-1の容器と蓋

【用意するもの】
蓋つきのガラス容器、牛乳(500ml)、市販のヨーグルト(大さじ3)、スプーン、ホームベーカリー

1. ガラス容器やスプーンを熱湯消毒する

2. 牛乳(500ml)を40〜50℃に温める(電子レンジでも、火にかけてもOK)

3. 容器に牛乳を入れ、ヨーグルト(大さじ3)を加えてよく混ぜる

4. ホームベーカリーに容器を入れて、発酵開始

ガラス容器ごとホームベーカリーに入れた様子

機種はPanasonicのSD-BH105。天然酵母モード「生種」メニューでスタート!

発酵時間は8〜10時間。このモードは24時間あるため、途中で様子を見て「取り消し」で終了します。

牛乳を入れた容器が安定するよう底の羽を外し、小さなお椀を逆さにかぶせて台にしています。

ホームベーカリーの底にお椀をかぶせている様子

5. 固まっているかチェック!後は冷蔵庫に入れて完成です

出来上がったヨーグルトをスプーンですくっている様子

いい感じにできあがりました^^ 買ってきたものよりとろみが強くなりました。

ホームベーカリーを持っていれば、ヨーグルトメーカーがなくても作れそうです。

ただし、あらかじめ牛乳を温める一手間が必要。そこがネックならヨーグルトメーカーで作った方が簡単です。

ヨーグルトの手作りには「ガラス容器」がおすすめ

ヨーグルト作りに使う容器はガラスがおすすめ。

プラスチック容器でも作れますが、プラスチックは傷がつきやすいので雑菌の繁殖が心配です。

また、熱湯消毒する際の耐熱温度にも気をつけないといけません。

その点ガラスは傷や汚れに強いのでプラスチックより安心。耐熱ガラスなら熱湯消毒も気にせず行えます。

万が一ヨーグルト作りに失敗して腐敗してしまっても、透明なので中身を隅々までチェックできます。間違って食べてしまうリスクも少なくなりますよね。

ウェックとボールのガラス容器

左・中:WECKのガラス容器、右:Ballのメイソンジャー

▼この記事で使ったガラス容器はこちら♪

今回プラフリーな素材として、ヨーグルト用の素焼き容器も試してみました。

水切れがよく、余分な水分がにじみ出て程よい食感のヨーグルトができあがります。

ヨーグルト作り専用の素焼きの壺

その点はとてもいいのですが、洗って乾かして保管しておいたところ、カビのような黒っぽいポツポツが出てしまいました…。泣

底についた黒いポツポツ

商品レビューでもそういった報告があったので気をつけていたのですが、残念。

扱いが簡単なガラス容器をおすすめします。

自家製ヨーグルトの危険性?守るべき6つのこと

ヨーグルトを自分で作るとき、気をつけたいのは雑菌の繁殖

失敗の多くは雑菌による腐敗です。

発酵の過程は乳酸菌以外の菌も繁殖しやすい状態。完全に滅菌するのは難しいですが、いかに清潔・新鮮な状態をキープできるかがポイントになります。

そのために、次のことを守ってヨーグルト作りを行ってください。

  • 使用する容器や道具は必ず熱湯消毒する。
  • 牛乳や豆乳は開封して間もないもの消費期限の迫っていないものを使う。
  • 発酵して固まっていたら(お好みの状態になっていたら)、すぐに冷蔵庫で冷やす
  • 植え継ぎはできれば1ヶ月まで、長くても3ヶ月までにとどめる。
  • 出来上がったヨーグルトは早めに食べきる。(目安は1週間以内)
  • 少しでも味や見た目に違和感があれば中止する。

植え継ぎの頻度は?

どのくらいの頻度で植え継ぎするかは食べる回数によって大きく左右されます。

目安として、植え継ぎ用のタネは冷蔵保存で1週間もつので、1ヶ月で最大4〜5回の植え継ぎができます。

毎週作らないならタネは冷凍保存し、1ヶ月以内に使用してください。

コスパ比較!手作りヨーグルトはどのくらい経済的?

ここでは1ヶ月ヨーグルトを作った場合と、市販品を買った場合でどのくらいコストに差が出るのか検証してみます!

結果から先に書くと、

常温で発酵できる「カスピ海ヨーグルト」を1週間に1回、1ヶ月間(計5回)作ったとき、

1ヶ月のコストは1231.5円。10gあたり4.4円でした

一方、市販のヨーグルトを1週間に1回、1ヶ月間(計5回)買ったとき、

フジッコ カスピ海ヨーグルト(400g):1ヶ月のコストは2,140円。10gあたり10.7円

明治ブルガリアヨーグルト(400g):1ヶ月のコストは1,665円。10gあたり8.3円

お安いイメージの明治ブルガリアヨーグルトと比べても、手作りだと10gあたりのコストは半分ほど

出来上がる量も市販品より100gほど多くなるのもお得感があります^^

プラごみの数も手作りだと圧倒的に少なくなります

詳しい検証は次の通り!(価格は2021年8月23日時点でのAmazon販売価格です。)

ヨーグルトを作った場合

ヨーグルトをスプーンですくう女性の手

「フジッコ カスピ海ヨーグルト」の種菌で作った場合を考えます。

  • 1週間に1回、1ヶ月(計5回)作ります。
  • 1回目は種菌、2〜5回目は前回のヨーグルトを植え継ぎ。

【1回目】
カスピ海ヨーグルトの種菌:381.5円 / 1包
牛乳500ml:170円

【2〜5回目】
牛乳500ml:170円 x 4回分

全て合計すると、

1ヶ月のコストは1,231.5円

10gあたりのコストを考えてみます。牛乳500ml(植え継ぎのタネも含む)で作ったヨーグルトの重さは566gだったので、5回分で2,830gになります。

よって、10gあたりのコストは4.4円です。

1ヶ月のプラごみは種菌の小さい袋1つだけ!

▼この記事で使ったカスピ海ヨーグルトの種菌はこちら♪

市販のヨーグルトを買った場合

プラスチック容器の市販のヨーグルト

スーパーで買える市販のヨーグルトを1週間に1個、1ヶ月(計5回)購入する場合を考えます。

【フジッコ カスピ海ヨーグルト】

1個の価格は428円(400g)。

1ヶ月のコストは2,140円

10gあたり10.7円になります

1ヶ月のプラごみは蓋と容器が各5個!一番多いです。

【明治ブルガリアヨーグルト】

1個の価格は333円(400g)。

1ヶ月のコストは1,665円

10gあたり8.3円になります

1ヶ月のプラごみは蓋が5個!(容器は紙)

まとめ

いかがでしたか?

ここではヨーグルトのプラごみを減らす方法として、手作りする方法をご紹介しました。

まずは種菌で新鮮なヨーグルトを作り、次はそれを植え継ぎして繰り返し作っていきます。

ヨーグルトによって発酵温度や時間が変わりますが、カスピ海ヨーグルトなら常温でできるのでおすすめ♪

場合によってはヨーグルトメーカーがあると便利です。

雑菌の繁殖を防ぐため、熱湯消毒は必ず行ってくださいね。

毎回市販のヨーグルトを買うより作ったほうが何倍もお得!プラごみの量も超削減!と、いいことづくしです。

ぜひチャレンジしてみてください^^