料理の味を引き立たせるペッパーミル。
1つは持っていたいけど、いろんなタイプがあって迷ってしまいます。
それによく調べずに選んでしまうと、マイクロプラスチックが出てしまっていた、なんていうことも。
ここではペッパーミルの選び方、おしゃれで機能的なミルを詳しくご紹介!
実際に使ってみた感想とともにお伝えしますので、挽き具合もわかりますよ。
ぜひ参考にしてみてください。
塩・胡椒、プラスチックのミルで挽いていませんか?
料理のアクセントに欠かせないスパイス。
ホール状のものをミルで挽けば、より新鮮な香りや風味を楽しめますよね。
でもそのミルの中身まで気にしたことはあるでしょうか?
塩や胡椒といった粒状のスパイスは、ミル内部の刃(歯)に挟み込まれ、回転してすり潰されます。
この刃の素材がプラスチックだったら…?(よくスーパーでスパイス入りで売られているミルがそうです)
傷のつきやすいプラスチック。硬いスパイスの粒と一緒に、少しずつ削られていくのは想像に難くありません。
考えたくないですが、削られた刃はマイクロプラスチックとなり、食品に紛れていくでしょう。
実際、ミルが使われる岩塩にもマイクロプラスチックが混入していることが複数の研究から明らかになっています (Lee et al. 2019, Kim & Song 2021)。
ではどんなミルなら安心なのでしょうか?
答えはセラミックやステンレス刃のもの。
ちょっとこだわって選んでみると、ほとんどがセラミックやステンレス刃なので探すのは簡単です!
でもせっかくならお気に入りを見つけて長く使えたらいいですよね。
ミルの種類にもいろいろありますので、次にプラスチックフリーなミルの選び方を見ていきましょう。
塩・胡椒ミルの選び方「手動・電動 / 刃の種類 / 粗さ調節 / 蓋付き / 本体素材」
まずは手動・電動どちらが自分に合っているかチェック。
次に刃の素材や粗さ調節のしやすさなど確認していくとスムーズです。
手動ミル(両手・片手・グラインダー)
ミルは大きく分けて「手動」と「電動」の2種類。
手動タイプは電動タイプよりもデザインが豊富。メーカーや価格も多岐に渡ります。
手動タイプにはさらに両手でひねって挽くもの、片手で挽けるもの、グラインダーに分かれます。
最もオーソドックスな両手挽きタイプは、スパイスを挽く量を調節しやすいのが特徴。
大きさや形状も様々で、使用する頻度や置き場所、手の大きさに馴染むサイズ感など好みに応じて選べます。
小さすぎるとしっかり握れず使いにくいのでご注意を。
\ この記事で使った両手挽きタイプのペッパーミル /
ミルの頭をノックしたり、レバーを引いたりして片手でスパイスが挽けるタイプ。
細身でコンパクトな商品が多く、すっきり収納できるのが特徴です。
ただし、たくさん挽こうとすると手に負担がかかるという声も。
料理のアクセントに少量使いする方におすすめです。小型のものならアウトドアに活用するのもいいですね。
\ 片手プッシュで挽くペッパーミル /
レバーを回して挽くタイプのミル。
軽い力で一度にたくさんのスパイスを挽くことができるのが特徴です。
ただ、レバーを回すときに本体がぶれやすいので、狭い範囲にふりかけるように使う際は狙いを定めて!
またレバーに長さがあるため、収納場所に入るかどうかも要確認です。
\ グラインダータイプのペッパーミル /
電動ミル
スイッチを押すだけで簡単にスパイスが挽ける電動タイプ。
片手でも操作できるので、料理中に両手が塞がらないのも便利なところです。
デザイン性の高い機種が多く、そのまま出しておいても目障りになりません。
またボタンに触れるだけで作動するものや、傾けるだけで挽けるものなど、使い勝手にこだわった商品も。
なお電池式のものは本体1つで電池が4〜6本ほど必要です。
充電式電池を使うなどして、なるべくゼロウェイストを目指すといいですね!
刃の種類(セラミック・ステンレス)
ミルの刃に使われている主な素材はセラミックと鉄。
サビる心配のないセラミックはお手入れしやすくおすすめ!コショウ以外にも、岩塩にだって使うことができますよ。
ステンレスは耐久性が高く、手動ミルでも硬いスパイスも難なく挽けるのが特徴。
しかしサビやすいため、岩塩には使用できません。また洗ったらすぐに水気を拭くなど注意が必要です。
粗さ調節
下ごしらえには細挽き、仕上げには粗挽きなど料理に合わせて粗さを調節できるものがおすすめ。
調節の仕方は段階的に切り替えができるタイプと、つまみを回して自由に調節できるタイプがあります。
誰でも簡単に調節できるのは切り替えタイプ。つまみ調節タイプは好みの粗さを探る楽しみがありますよ。
蓋付きが使い勝手よし
ミルの刃がカバーされていない剥き出しのタイプは、挽いた後の細かいスパイスが落ちてきます。
蓋付きであればテーブルや調理台を汚すことなく、またミルに埃などが入るのも防げますよ。
剥き出しであれば、トレー(専用スタンド)や小皿を敷くなどするといいですね。
本体はガラス・ステンレス・木製
また本体の素材はプラスチック以外だとガラスやステンレス、木製があります。
キッチンに置くなら、油で汚れても洗いやすいガラスやステンレスがおすすめ。
木製は食卓など火から離れたところに置くと安心ですね。
スパイスが入れやすいよう、口の広さもチェックするといいですよ。
おしゃれで機能的!塩胡椒ミルのおすすめブランド
ここでは挽きやすく使い勝手にもこだわった素敵なペッパーミルを4つご紹介します!
【手動・鉄製の刃】プジョー「パリ ペッパーミル 12cm」
自動車で有名なプジョーですが、実は家庭用のペッパーミルから始まった会社。
世界中のシェフから愛用されるほど信頼の厚いペッパーミルなんです。
本体は木製で、まるで伝統工芸品のような佇まい。結婚祝いや新築祝いなどギフトにもぴったりだと思います。
上部のつまみで粗さ調節も可能。
刃は鉄製。耐久性が高く、長く使い続けても切れ味の良さを保ってくれます。
軽い力で回せ、挽き具合はばらつきが少なく感じます。
一番驚いたのは、挽いた感触のなめらかさ!
今まで力任せにガリガリやっていたのは何だったのか、というくらいサラサラと挽けるんです。これぞ鉄製の刃。プロが好んで使用するのも納得です。
つまみと蓋を外すとスパイスを入れるところが出てきます。
ちょっと口が狭いので、こぼれないように注意しながら慎重に…。
見ての通り、本体の大部分は木製。水洗いや食洗機は不可で、お手入れはブラシや乾いた布で拭くのみです。
\ この記事で使ったプジョーのペッパーミルはこちら! /
【手動・セラミック刃】京セラ「セラミック スパイスミル CM-15N」
セラミック製品のパイオニアである京セラのペッパーミルも好評!
蓋は樹脂になりますが、本体はガラス。透明なので残りの量が一目でわかるのが便利。
粗さ調節のつまみも付いていて、粗さ(細さ)の表示も付いています。
ミルが上を向いており、周囲に粉が落ちることもなし。さらに蓋付きなので埃が入るのも防いでくれます。
刃はもちろんセラミック。鉄製の刃よりガリガリとした感触があるものの、力をかけずスムーズに挽けましたよ。
パーツは全て分解でき、丸洗いOK!清潔に使えるのがいいですね。
口も広く、中身を入れやすかったです!
全体を通して特に困ったこともなく、非常に使い心地の良いミルですよ。
\ この記事で使った京セラのペッパーミルはこちら! /
【手動・鉄製の刃】木工ヤマニ「ペッパーミル」
胡椒が好きで自分でペッパーミル作りを始めたという木工ヤマニの内山翔平さんの作品。
どれもほっこりとした温かみがあって個性豊か!インテリアとしても楽しめそうですね。
刃は鉄製で、国内ペッパーミルメーカーのIKEDAのもの。オール国産というこだわりです。
百貨店等での展示会も実施されていますので、ぜひ手触り、ホールド感など実物をチェックしてみてください。
【自動・セラミック刃】ラッセルホブズ「電動ミル ソルト&ペッパー」
ラッセルホブズはイギリスの家電ブランド。
ワンタッチでスパイスが挽ける電動ミルが人気です。
手元が暗くても作業しやすいよう、押している間はLEDライトが点灯しします。
スパイスが入る部分(キャビン)は透明で、中身がよく見えます。キャビン部分を左右に回せば粗さ調節も可能ですよ。
刃は岩塩も挽けるセラミック。ただし、2mm〜5mmの大きさで、球形の乾燥したスパイスやハーブが対象です。
グラインダー部には透明の蓋(スタンド)が付いていて、細かい粉が散るのを防ぎます。
ちなみに、キャビン内は水洗いできない構造になっており、布やブラシでお掃除するしかなさそう。
高さは約23cmと大きめ。収納場所が確保できるか要確認です。
また単三電池4本が必要。充電タイプの電池でなるべくごみが出ない工夫をしたいところです。
\ ラッセルホブズの電動ミル(木製スタンド付き) /
まとめ
いかがでしたか?
ここではペッパーミルに潜むマイクロプラスチックの問題から、安全で機能的なミルの選び方、おすすめミルをご紹介しました。
鉄の刃は岩塩には向きませんが、軽い力で挽けて耐久性は抜群。セラミック刃はお手入れしやすく、岩塩でも問題なく挽けます。
胡椒と岩塩で使い分けてみるとそれぞれの良さがわかりますよ!
手動・電動は用途や好みで分かれますが、パッと使える手軽さはやっぱり手動。電池切れを気にすることもないので、何かと楽だと思います。
ここでご紹介したプジョーや京セラは特に人気の商品。ランキングサイトには必ずと言っていいほど掲載されているので、情報も多いですよ。
使い勝手のいいミルを見つける参考にしてみてください。
【参考文献】
・Lee et al. (2019) Microplastic contamination of table salts from Taiwan, including a global review. Scientific Reports, 9, 10145
・Kim & Song (2021) Microplastics in edible salt: a literature review focusing on uncertainty related with measured minimum cutoff sizes. Current Opinion in Food Science, 41, 16-25