食器洗いやお掃除に使う手袋、どう選んでいますか?
すぐに破けたり硬くなったりしたら、それはプラスチック製かもしれません。
ここでは天然ゴムの手袋をご紹介!フィット感や柔軟性、丈夫さはプラスチックより優秀です。
ゴムアレルギーでも使える敏感肌用や、手袋で手荒れする原因・対策もお伝えします。
食器洗いにゴム手袋する?しない?
皆さんは食器洗いするときにゴム手袋をしますか?
私はほとんどしない派。なので、よく知らないゴム手袋のことをたくさん調べたのですが、そこでこんな「ゴム手袋あるある」に気づきました。
- すぐ破けるから1ヶ月くらいで交換する。
- 痒くなって手荒れする。ゴム手袋が原因なのか悩む。
- ゴム特有の臭いが苦手。
- 生活感が出すぎるので少しでもおしゃれなものを探し求める。
- 収納場所に困る。
ゴム手袋ユーザーは結構なストレスを抱えながら使い続けているのかも…。おしゃれな商品(値段も500円以上)を見つけても、すぐに破れたら悲しすぎます。
ゴム手袋って、使わなくていいのならそれに越したことはないものなのかなと感じました。
私もゴム手袋を使っていた時期がありましたが、その理由は手が荒れてガサガサだったから(特に冬)。でも今は素手でも全然平気です。何が変わったかというと、
● 合成洗剤を使わなくなった。
● 基本的に水で洗う。冬は40度くらいのぬるま湯。
特に洗剤を純石鹸成分のものやソープナッツに変えたことが大きいと思います。
お掃除の時はゴム手袋をしますが、重曹を使った掃除(手がカサカサになる)の時くらいであとは素手です。
この2つのポイントをやってみるとゴム手袋の使用頻度が下がって、あるあるのような困りごとも減っていくのかな?と思います。
とはいえ、どうしても必要な人(手に傷があったり、ネイルをしていたり)もいらっしゃると思いますので、次からゴム手袋の種類や選び方をお伝えしていきます^^
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ゴム手袋の素材は4つ!プラ製(塩ビ)は避けよう
ゴム手袋の主な素材はプラスチックとゴムに分かれます。
プラスチックは塩ビ(PVC)とポリエチレン。ゴムは天然ゴムとニトリルがあります。
それぞれの特徴をまとめました。
【塩ビ(PVC)】可塑剤が心配!洗い残し気づきにくい
ゴム手袋の中で一番多いのが塩ビ手袋。安いのですが、ゴム製よりフィット感が落ち、強度も弱いため使い捨て感覚になります。
それよりも知っておきたいことが1つ。プラなし生活では何度もお伝えしていますが、塩ビには環境ホルモンの1つである「フタル酸エステル類」がなどの可塑剤が大量に使われています。
このフタル酸エステル類は素材を柔らかくする「可塑剤」として使われていますが、油や水に触れると少しずつ溶け出すんです。
よく塩ビの手袋って使うちに指先が硬くなってきますよね。それはこうして可塑剤がしみ出るから。
硬くなると指先の感覚も鈍って、汚れが落ちたかどうかもわかりにくくなります。
また可塑剤が皮膚や食器、食材につくこともゼロではありません。現に塩ビ(フタル酸エステル類入り)の手袋は食品を扱う場では使用が禁止されています(日本調理手袋協会)。
塩ビ製品はできるだけ避けたいプラスチックです。
手袋メーカーのQ&Aにも可塑剤が油の接触によって流れ出て、手袋が硬くなることが説明されています。衝撃…
【ポリエチレン】使い捨てのペラペラ手袋
ポリエチレン製は使い切り手袋(ディスポーザブル手袋)に多いです。
薄くてペラペラ、フィット感もないので、食器洗いやお掃除には向きません。
よく料理中に手を汚さないように使われていますが、本当に必要?とモヤモヤします。
古布を切っていつも近くに置いておけば、手が汚れてもサッと拭き取れます。
怪我をした手でお肉をこねるような時でない限り、家庭では不要な気がします。
【天然ゴム】フィット感◎プラより長持ち
一番おすすめな素材は天然ゴム。
伸縮性があるので手にフィットし、柔軟性もあります。熱にも強く、塩ビのように指先が硬くなることもありません。
厚さにもよりますが、丈夫で擦れや傷に強いです。
ただし、ゴムアレルギー(ラテックスアレルギー)がある人は注意。逆に手が荒れてしまうことがあります。
商品によってはアレルギーが出にくい敏感肌用もあるので、買う時はよく調べてみてください。(この記事でも後でご紹介します)
また、天然ゴムというと大規模プランテーションで森林破壊が問題になっていますよね。
メーカーによっては売り上げの一部を森林保全などの社会活動に寄付しています。そういった情報も商品選びに生かしてみるといいですよ。
【ニトリル】ゴムアレルギーのある人に
ニトリルは化学的に作られた合成ゴムで、使い切り手袋に多い素材です。
ほどよいフィット感と、天然ゴムよりも油や薬品に強いのが特徴。
ラテックスフリーなのでアレルギーの心配もありません。
ゴム手袋を選ぶポイントは素材・厚さ・サイズ・裏地
素材以外にも手袋を選ぶポイントは厚さ・サイズ・裏地があります。
着脱のしやすさや丈夫さに関わってきます。
【素材】天然ゴムかニトリル(合成ゴム)
まずプラフリーな素材はゴムになるため、必然的に天然ゴムかニトリルに絞られます。
ニトリル製はほとんどが使い捨て手袋。長く使うなら天然ゴムになります。
熱や薬品に強いのはニトリル製ですが、特別な用途でないなら天然ゴムでも十分対応できます。
「アレルギーが気になるから天然ゴムはNG、かといって塩ビ製は使いたくない」、という場合はニトリルを選んでください。
使い捨てもしたくないなら、敏感肌用の天然ゴム手袋が最後の手段です!(それか手袋はしないか…)
【厚さ】薄手・中厚手・厚手の3つ
厚さは薄手、中厚手、厚手の3タイプがあります。
薄手
薄手は指先の感覚がわかりやすく、食器の洗い残しに気づきやすくなります。また、細かい作業も薄い方がやりやすいですよね。
その反面、摩擦に弱く破れやすくはなります。
厚手
厚手のものは丈夫で破れにくいため長く使えます。また冬場でも水の冷たさを感じにくいメリットも♪
中厚手
中厚手は厚手と薄手の中間。ある程度の薄さを感じつつ、薄手より長持ちさせたいなら中厚手を選びます。
【サイズ】フィット感・着脱しやすさで選ぶ
サイズはS, M ,Lの3タイプが多いです。
小さい方がフィットして良いように思いますが、あまりにジャストサイズだと着脱が面倒になることも。
少し余裕がある方が扱いやすくなります。
【裏地の有無】裏地(裏起毛)があると丈夫、冬は暖かい
ゴム手袋には裏地(裏起毛)がついているものもあります。
裏地があると着脱しやすく、肌触りも良くなります。
また裏起毛があると冬は温かく、水仕事の辛さも軽減されますよ。逆に夏は汗をかきやすくなってしまうので冬がおすすめ。
裏地の素材は綿やナイロン編手が多いです。
食器洗いにおすすめのゴム手袋はこれ!
天然ゴムで作られたおすすめ手袋をご紹介します♪
ダンロップの「樹から生まれた手袋」シリーズ
ダンロップの「樹から生まれた手袋」シリーズは全て天然ゴム製。
スタンダードな「グッドネ」、デザイン性重視の「プリティーネ」、敏感肌用の「リッチネ」の3種類あります。
ここでは敏感肌用の「リッチネ 」(厚手・Mサイズ)をご紹介!
リッチネには独自開発した低アレルゲン天然ゴム「SeLatex」が使われています。
SeLatexとは天然ゴムのアレルゲンタンパク質(ラテックスアレルギーの原因の1つ)を酵素で分解・精製してほとんど除去したもの。
通販サイトの商品レビューでも「痒くならない」という声が見られました!
手袋は100円均一にも売っていますが、痒くなってしまいます。
この商品は痒くならないので嬉しいです。
もう少し値段が安いと買いやすいです Amazon
裏地は綿(植毛)ということですが、ほぼゴムそのもの。うっっすら繊維のようなものが見える程度。ふわふわ感や厚みのある感じは全然ありません。
ですが、とてもサラッとして引っかかり感なし。着脱もしやすいです。
においはやっぱりゴム風船のような感じ。じかに鼻をくっつけて臭わない限りは気になりませんよ^^;
サイズ的には私の手にはMがきつくもなく緩くもなく、ちょうど良かったです。実際に大きさを比較してみると、
● 商品サイズ:手のひらまわり20.2cm、中指の長さ7.5cm、全長35cm
● 私の手のサイズ:手のひらまわり18cm、中指の長さ7.5cm、指先〜肘のまでの長さ42cm
中指の長さがジャスト!でも手のひらまわりに余裕があるので、もしLサイズを選んでいたら大きすぎたと思います。
生地は伸縮性があって柔らかい♪ 厚手でもゴワゴワ感は全然ありません。
心配ポイントはちゃんと指先で汚れを感じ取れるか。洗う前の鍋肌を触ってみます。
油のぬるつき、こびりついた汚れの感触はちゃんとわかります。
洗った後の感触の違いも感じ取れました!厚手でもそんなに困ることはなさそうです。
グリップ感はどうでしょう?
石鹸がついていても滑りません!指先と手のひらのエンボス加工が効いています。
コンロの焦げを重曹でゴシゴシ。指先の圧力結構高めですが、1ヶ月使って破れる気配なし。
使い方で大きく差が出るところではありますが、中厚手の商品レビューでは「耐久性がイマイチ」という声がちらほら見られました。
ダンロップの製品でも他にもっと厚手のもの、薄手のものも試したのですが、これが私には一番使いやすいです。残念なことは耐久性がいまいちです。約1ヶ月半くらいで指先のところがひび割れて水が染み込んでくるようになりました。もう少し丈夫になってほしいです。 Amazon
ちなみに、この「樹から生まれた手袋」を買うと、1ペアにつき1円が地球環境保護活動や社会貢献活動に寄付されます。(マレーシアでの植樹活動、日本乳がんピンクリボン活動など)
詳しくはダンロップのサイトをチェックしてみてください♪
▼この記事で使ったダンロップの天然ゴム手袋はこちら!
「樹から生まれた手袋」敏感肌にやさしい「リッチネ」 厚手 Mサイズ
イユフーケアのハウスホールドグローブ
健康とサステイナブルにこだわったキッチングッズがたくさん揃うイフユーケア 。
ゴム手袋にはFSC認証の植林地から調達したフェアトレードのラテックスが使われています。
充填剤なしの100%ラテックス製で、廃棄するときは小さく切ってコンポストに入れれば堆肥化も可能だそうですよ。
裏地はコットン加工されています。
紙パッケージは無漂白の再生紙、植物性インクです♪
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もう半年くらい愛用させてもらっています。
水が染みてこないところが気に入っています。以前使用していた別の厚さ0.51mmの中厚手のゴム手袋は、中に水が染み込んできてしまっていましたが、このゴム手袋は、そんなことは全然ありません。
FSC認証(適切な森林管理の国際認証)や植物性のインクを使用したパッケージなどエコに徹した商品です。
また、綿植毛のゴム手袋をネットで隅々まで探し回りましたが、この商品しか見当たりませんでした。綿なので安心ですし、着け心地も良いです。
私は、食器洗い用にはSサイズ、お風呂掃除にはMサイズを使用しています。 楽天市場
マリーゴールドのGLOVES KITCHEN
マリーゴールドはイギリスのゴム手袋の老舗ブランド。
生活感が溢れすぎないおしゃれカラーが素敵な手袋です♪
キッチン用ゴム手袋「GLOVES KITCHEN」は耐久性のある天然ゴムに、耐油性のあるニトリルをコーティング。
内側は綿(植毛)。手のひらから指先にかけて、滑り止めのエンボス加工もあります。
マリーゴールドにはこのほかバスルーム用(天然ゴム)、敏感肌用(ニトリル)、アウトドア用(天然ゴム)も用意されています^^
もう何度もリピートしています。
サイズに関してもs、m両方使った事があるのですが、Sサイズだと手にすごく密着して動きやすい感じはします。ただ着脱がスムーズにいかないので、スピードを重視したい私はMサイズを愛用しています。
ただMサイズだと隙間があり余裕があること故に、たまーに裾の方から水を入れてしまうことがあるのが難点です(^^;;
だいたい半年ほどすると指先に亀裂が入ってしまい水が手袋内に入ってくるのでその頃に買い直すというのが一番私のルーティンになっています。 Amazon
ゴム手袋のお手入れと収納方法
意外と汚れているゴム手袋。定期的にお手入れすることで悪臭や劣化を防ぐことができます。
使用後はきれいに洗って拭く
ゴム手袋は洗剤や油汚れが残りがち。
使った後は手を洗うように石鹸やぬるま湯で汚れを落としていきます。
そのまま布巾などで水気をとれば、ポタポタ雫が落ちるなんてことはありません。
直射日光に弱いので、乾かすときは必ず陰干ししてください。
裏返しは空気を入れると簡単♪
内側の臭いが気になってきたら、裏返して石鹸で手洗い。
「指先まで裏返すのって大変!」と思うかもしれませんが、簡単な方法があります^^
まず、ゴム手袋を指の付け根くらいまで裏返します。
空気を吹き込んで、手首のところでぎゅっと閉じます。
そのまま指先に向かって押していくと、簡単に裏返りますよ♪
後はきれいに洗って水気を拭き、陰干しすればOKです。
ベストな収納方法は、布巾で拭いてシンク下へ
ゴム手袋って収納に悩みますよね。
キッチンに出しておいてもいいのですが、邪魔になったり生活感がダダ漏れになったり、どうにかしたくなりませんか?
収納ラックや布巾ハンガーといったグッズもありますが、できるだけ物を増やさずスッキリしておきたい。
換気扇に吊したり、キッチン下の扉にフックを付けて吊す方法もありますが、やっぱり見た目が気になる。
たどり着いた一番いい方法は、ゴム手袋を洗って布巾で拭いたら、キッチン下の収納にしまう!
「食器を洗うたびに収納から取り出すなんて面倒」と思うかもしれませんが、そもそもプラなし生活で合成洗剤をやめて手荒れすることがなくなったので、ゴム手袋の使用頻度は激減。
ですので、いつも出しておく必要もなくなり、「使ったらしまう」が一番合理的なんです。
ゴム手袋で手荒れ?アレルギー・接触性皮膚炎の対策
ゴム手袋で手荒れするケースが多いようです。原因は2つありますので、症状別に対処します。
【ラテックスアレルギー】ゴム製を諦めるか敏感肌用の手袋を選ぶ
ゴム手袋をしてすぐに手荒れが起こったら、ラテックスアレルギーの可能性が高いです。
アレルギーなので、ラテックスを避ければ症状は良くなっていきます。
対策としては、
- 敏感肌用(ニトリル製や低アレルゲンのゴム製)を選ぶ
- 合成洗剤をやめて、手袋をしなくてもいい状態にする
敏感肌用はダンロップのリッチネ (低アレルゲンのゴム)、マリーゴールドのニトリル製手袋がオススメです。
【接触性皮膚炎】木綿の手袋をしてゴム手袋を着用する
もう1つの手荒れの原因は接触性皮膚炎。
これはゴム手袋で角質が傷ついたり、汗による刺激で起こる症状。
症状が出るまでに時間がかかるので、原因がわからず繰り返しゴム手袋を使ってしまうことも。
ゴム手袋を使い始めたら1ヶ月くらい様子を見てください。
対策としては、ゴム手袋の下に薄い木綿手袋をすること。汗が吸収されて、ゴム手袋との摩擦も防いでくれます。
ただし、ラテックスアレルギーは木綿手袋では完全に防げないのでご注意を!
まとめ
いかがでしたか?
ここではゴム手袋の素材ごとの特徴や選び方、オススメのゴム手袋をご紹介しました。
一番多い塩ビ(PVC)の手袋は環境ホルモンであるフタル酸エステル類が使われています。油と接触すると流れ出て手袋が硬くなっていくと同時に、肌に直接触れる心配もあります。
家事で手荒れに悩む人は多く、ゴム手袋を買ってはすぐに破けて買い換える、の繰り返し。
何セットもまとめ売りされているのも珍しくなく、プラ製・ゴム製かかわらずこんなに消費されているのかとちょっと驚きました。
少しでも丈夫な天然ゴム製にすることも1つの方法ですが、その前に「そもそもどうして必要なのか」「どうして手荒れするのか」を深掘りしていくのも大事なことだと思いました。