24時間ぽかぽか!冬の暮らしに「ハクキンカイロ」はいかが?

使い捨てカイロでないハクキンカイロ

「ハクキンカイロ」は、何度も繰り返し使えるオイル式のカイロ。燃料となるベンジンとライターやマッチの火で熱を起こします。

今回は、昔ながらの「ハクキンカイロ」の特徴や使い方を詳しくお伝えします!

目次

「ハクキンカイロ」が素適すぎる5つの理由

ハクキンカイロ

ハクキンカイロが世に登場したのは、なんと1923年(大正12年)!

改良を重ねながらも、その形や設計思想をほとんど変えずに愛用されているロングセラーブランド。

使い捨てカイロにはない、その魅力とは?

①プラスチックフリーでゴミにならない

ハクキンカイロはゴミが一切出ず、プラスチックもどこにも使われていません。

世に出た当初はもちろんプラスチックなんてない時代。使い捨てカイロが当たり前の現代で、安価な材料に頼らない姿勢が素晴らしい!

一方、使い捨てカイロはプラスチックの特殊フィルムで一つ一つ包装。本体の不織布には化学繊維(プラスチックの繊維)が含まれています。

使い捨てカイロをもつ人

さらに、貼るタイプにはプラスチックでコーティングされた剥離紙も!

1回使い終わるたびに、全てゴミとなって捨てられます。

ハクキンカイロ使い捨てカイロ
本体:真鍮
火口:プラチナ、ガラス繊維
中綿:脱脂綿
本体不織布(プラスチック繊維)
外装プラスチックの特殊フィルム
剥離紙(貼るタイプ)プラスチックでコーティングされた紙
中身:鉄粉、水、バーミキュライト、活性炭

②少しの燃料で長時間ぽかぽか

ハクキンカイロは、少しの燃料で長時間発熱しつづけます。

スタンダードタイプなら、たった25mlの燃料で最大24時間ぽかぽか。

しかも熱量は使い捨てカイロの約13倍!低燃費なのにハイパワー、しかも繰り返し使えるので、とてもエコで経済的なんです。

燃料の最大容量最大持続時間
スタンダード25ml24時間
ミニ18ml18時間
ジャイアント50ml30時間

\ なんと聖火輸送にも!/
1964年の東京オリンピック。聖火をギリシャから空輸で運ぶ際、火の持続に優れたハクキンカイロがスペアとして使われました。次の東京オリンピックでも活躍するのか注目です!

③使用時間をカスタマイズできる

ハクキンカイロは燃料となるベンジンの量を調節することで、使用時間をカスタマイズすることができます。

スタンダードタイプの場合、「今日は半日もてばいいかな」というときは燃料を半分だけ注入すればOK。

使い捨てと違って、資源の無駄づかいを防げるのもハクキンカイロの優れた魅力です。

④真鍮ケースに空いたクジャク模様にも秘密が!

見た目にも美しいハクキンカイロ。ピカピカの真鍮ケースが素敵ですよね。

クジャクを形どった穴は単なる模様ではなく、通気孔の役目を持っています。なんと、その位置や大きさでカイロの持続時間や温度が設計されているんですよ。

ちなみにこのクジャク模様、大正12年の発売当初からほとんど変わらず受け継がれています。

⑤貼れないけど、そこがいい

ハクキンカイロは見てわかる通り、貼れません。

しかし使っているうちに、むしろ貼らない方がいいことがわかってきました。

▶︎ ズボンやスカートのポケットに入れておくと、寒さが和らぐ ◀︎
カイロが当たる場所はちょうど足の付け根。ここには太い血管やリンパ節が通っているので、特に下半身が温まっていきます。

▶︎ 1ヶ所に固定すると逆に熱すぎる ◀︎
ハクキンカイロは熱量が高いため、ずっと同じ場所に当てていると低温やけどの危険があります。時々場所を変えて、なんとも言えないポカポカ感を味わってみてください。

※「どうしても貼りたい!」という方は、カイロベルトがあります♪

ハクキンカイロ、どうやって発熱してるの?

ハクキンカイロはベンジンを燃料としていますが、火をつけて燃やすわけではありません。

火口(ひぐち)には、「プラチナ触媒」というガラス繊維にプラチナの微粒子を含んだものが固定されています。

ハクキンカイロの火口

一方、タンクの中には中綿が入っていて、ベンジンが染み込んでいます。

火口にライターやマッチで熱を与えると、プラチナ触媒が気化したベンジンと反応します。ベンジンは水と炭酸ガスに分解され、この時発生した熱がカイロに利用されます。

ハクキンカイロという名前は、プラチナ(白金)に由来しているんですね。

【使い方】ハクキンカイロは毎度の準備がいります

毎回使い始める前に、カイロに燃料を入れて熱を加える作業を行います。

用意するもの

用意するものは次の4つ!

ハクキンカイロの使用前に準備するもの

  • カイロ本体
  • カイロ用ベンジン
  • ベンジンカップ
  • マッチまたはライター

①火口を取り外す

ハクキンカイロの火口を取り外す

プラチナ触媒に直接触れないよう、金属部分を持って取り外します。

②ベンジンカップを付けて注入

ベンジンを注入

ベンジンカップを90度回転させる

カップを90度回転させると、ベンジンがカイロの中に落ちていきます。

③余分なベンジンを出す

余分なベンジンを出す

カイロの中心を軽く2、3回押して、余分なベンジンを出します。

燃料が多すぎると触媒反応がうまく進まず十分に温まりません。さらに触媒がオイルで黒ずんで、ダメになってしまいます。

特に最大容量まで燃料を入れた時は、必ずこの作業を行ってください。

④火口を付けて熱を加える

火口に熱を加える

3〜5秒、火口に火を近づけるだけでOK。

長く焙ると触媒が煤まみれに!触媒反応が鈍化する原因になりますので、あくまで「熱を与える」感覚で行ってください。

⑤カイロを袋に入れる

カイロを袋に入れる

徐々に触媒部分が温まってきて、20〜30分すると30度以上になります。

ちなみに、「素手では持てない!」と感じた時に測った本体表面温度は50℃でした。

低温やけどしないよう、必ず付属の袋に入れてください。

【燃料】ハクキンカイロにはZippoオイルがおすすめ!

ハクキンカイロに使うベンジンは、石油由来の揮発性の高い液体。無色透明で、石油に似た独特の臭いがあります。

シミ抜き専用のベンジンは使えませんので、注意してくださいね。

カイロ用のベンジンは主に4つの選択肢があります。臭いが少なく、入手しやすいものがオススメです。

①Zippoオイル

もっとも入手しやすいのがZippoオイル。ドラッグストアやコンビニでも販売されています。

臭いが少なく価格もお手頃。しかも缶の容器に入っているので、プラごみの削減に繋がります。

他社製ではありますが、ハクキンカイロの海外サイトで推奨燃料として紹介されており、品質的にも問題ないと言えます。

355ml入りなら、1缶でスタンダードタイプ24時間使用で14回分、12時間使用なら28回分使えますよ。

②ハクキンカイロ指定ベンジン

ハクキンカイロ指定ベンジンは、「エビスベンジン」と「NTベンジン」の2種類。

指定ベンジンだけあって、ハクキンカイロのパフォーマンスを最大限に引き出せるのが特徴。

ただ、プラスチックボトルがゴミとして出てしまうのが残念です。

③ホワイトガソリン

ホワイトガソリンとは、精製度の高い高級ガソリン。主にランタンやアウトドア用のコンロの燃料に用いられます。

ただ、臭いが強くカイロの持続時間が短いのが欠点。

カイロ用としてわざわざ購入する必要はなく、「持っていたら使ってもOK」くらいに考えてください。

④そのほかの他社製カイロ用ベンジン

カイロ用であれば他社製でも使うことができます。

ただ、商品によっては次のような不具合が発生することがあります。

  • 指定ベンジンと比べて不純物が多く、触媒が劣化しやすい
  • 急速に気化し、通常より温度が高く持続時間が短くなる
  • 火付きが悪いため火口を過度に焙ってしまい、触媒が劣化する

ベンジンを新しく買い足すなら、Zippoオイルか指定ベンジンをオススメします。

【お手入れ】ハクキンカイロは「火口」がいのち!

ハクキンカイロを使い続けていると、どうしても火口が劣化していきます。

火口はカイロの熱を発生させる重要なパーツ。メンテナンスすれば、高い発熱量を半永久的に維持していけます!

火口は1〜2シーズンごとに交換する

安定して使い続けるために、1〜2シーズンごとに火口を新しいものに取り替えます。

というのも、ハクキンカイロを使い続けていると火口が黒ずんで発熱量が小さくなっていきます。これは、火口がオイルの汚れで覆われて感度が鈍くなり、触媒反応が進行しにくくなるため。

「あんまり暖かくならない」と感じたら、火口を取り替えてみてください。

火口を復活させることもできます

黒ずんだ火口の汚れは、自分で洗い落とすこともできます。方法は次の通り!

  1. 火口を取り外して、ガラスや陶器などの容器に入れる
  2. 油汚れを落とす洗剤を入れ、数時間放置
  3. 容器の中で火口を振って汚れを浮き上がらせる
  4. 弱い流水で汚れを洗い流す
  5. しっかりと乾燥させる

\ ご注意 /
・触媒には直接手で触れないようにしてください。
・火口が必ず復活することを保証するものではありません。熱量が戻らなければ火口の交換をおすすめします。

【注意点】気をつけたい3つのこと

その暖かさに心も和むハクキンカイロ。使う上で特に注意したいことが3つあります。

①ベンジンは火気のない場所で入れる

ベンジンは可燃性の液体。揮発性が高いので、近くに火の気があると引火して火事になることも。

ハクキンカイロに注油する際は、周りに火気がないことを確認してください。

②本体は袋に入れて使う

ハクキンカイロは必ず専用の袋に入れて使ってください。

真鍮ケースの表面は約50℃にまで上昇し、素手では触れないほど熱くなります!袋を使わずそのままポケットに入れておくと大変危険です。袋に入れても熱い時は、さらに布などで包んでください。

③飛行機への持ち込みはあきらめる

ハクキンカイロは、燃料が「引火性液体の危険物」に当たるため飛行機へは持ち込めません。

燃料が染み込んだタンク内の「中綿」を取り外せば持ち込める、との説もありますが、現地で中綿や燃料を調達せねばならず、何かと手間がかかります。

飛行機で移動の際は、ハクキンカイロはお留守番させた方が無難です。

くり返し使える!いろんなオイル式カイロ

エコでリユーサブルなカイロを3つご紹介します!

①Zippo カイロ ハンディウォーマー

ハクキンカイロとほとんど同じ仕様のZippoハンディウォーマー。

  • 最大容量:25ml
  • 最大持続時間:24時間(本体の平均温度:約50℃)
  • 付属品:注油カップ、フリースの専用袋、Zippoオイル(133ml)

②ポケットウォーマー i-Hot

ハクキンカイロのミニサイズとほぼ同じ性能のポケットウォーマー iHot。

  • 最大容量:20ml
  • 最大持続時間:16時間(本体の平均温度:約46℃)
  • 付属品:注油カップ、専用袋

③SRT ハンディーウォーマー

予備の火口が1個ついたSRT ハンディウォーマー。

  • 最大容量:20ml
  • 最大持続時間:12時間(本体の平均温度:約50℃)
  • 付属品:注油カップ、専用袋、予備の火口1個

ハクキンカイロのQ&A

Q. ハクキンカイロの消し方は?

A. 酸素を絶って触媒反応を止める専用の袋に入れれば、発熱はストップします。

ただ、プラスチック製の袋なので難燃剤が多く含まれている可能性があり、お勧めできません。

また、火口を取り外して発熱を止める方法もありますが、火傷の危険性があり、揮発し続けるベンジンにも注意が必要です。

Q. 寿命はどのくらい?

A. ハクキンカイロは火口と中綿を取り替えることで半永久的に使用できます。

使用頻度にもよりますが、火口は1〜2シーズン、中綿は5〜10年の取り替えが推奨されています。

Q. 臭いは?

A. 周囲が気づくほど強い臭いは出ません。

さすがにハクキンカイロを直接嗅ぐとオイルの臭いはします。しかし、袋に包んでポケットに入れた状態なら、ほとんど臭い漏れはありません。

Q. ハクキンカイロの販売店はどこ?

A. ハクキンカイロの公式サイトやAmazonなどのネット通販のほか、ホームセンターやドラックグストア、雑貨店で取り扱っています。10月~3月に店頭に並ぶことが多いようです。

使い捨てカイロとは違うポカポカ感が味わえるハクキンカイロ。プラスチックフリーなこの冬のお供にいかがですか?