自然素材のお弁当箱の一つに、「竹かご」があります。
扱いが難しそうな気がしますが、実はとってもお手入れが簡単!
お弁当箱としてどんな風に使うのか、レビューを通してイメージできますよ。
丈夫で普段使いにぴったりな国産の竹かごや、お弁当作りの参考になるブログもご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
竹かごはお弁当箱としてのメリットがたくさん!
見たことはあるけどよく知らない竹かご。その素敵な特徴をまとめました。
編み目が美しく、しなやか。職人技がすごい
緻密に編み込まれた竹かご。
ジグザグがリズミカルな「網代(あじろ)編み」や、四角い模様が美しい「四つ編み」など、強度としなやかさを兼ね備えた伝統的な編み目が特徴。カゴの形や用途に応じて編み方も変わります。
こちらは網代編みの竹かご。竹ひご(竹を縦に細く割ったもの)は1本1本驚くほど均一!編んだだけでしっかりと角が出ているのは職人技の証。蓋は緩すぎず、きつすぎず、すっぽりとかぶさります。
縁は柔らかい若竹が巻かれています。中の分厚い竹に熱を加えて曲げており、焼き跡や焦げ目を最小限に抑えるなど工夫が凝らされています。
出来上がってすぐの竹かごはまだ柔らかく、しばらく乾燥させることで硬さが出て丈夫に。まさに人の手仕事と自然の力だけで作り上げられます。
通気性・吸水性がよく、抗菌作用もある
竹かごは、その編み目によって通気性がバッチリ。温かいおにぎりを入れて蓋をしても、湿気がこもらず美味しさが長持ち!
吸水性にも優れています。おにぎりから出た水分を竹が吸ってくれるので、時間が経ってもべちゃっとなりません。適度にしっとりとした状態をキープしてくれます。
さらに抗菌作用があり、食品の傷みや腐敗を防ぐことができます。
昔の人はこのことを経験的に知っていたようで、竹の皮でおにぎりを包んだり、竹を水筒にしたりと日常的に親しんできました。
今でも巻き寿司に使われる巻き簾(まきす)の多くが竹製ですよね。これも竹に抗菌作用があるため。
衛生面に強い竹かごは、暑い時期のお弁当箱にも最適ですね!
お手入れが簡単
竹かごは基本的に水洗いは不向き。お手入れのポイントは次の通りです。
\ 竹かごのお手入れ /
- 汚れが気になる時は、水で濡らして固く絞った布で拭きます。
- 油や調味料が付いてしまったら、さっと水洗い。タワシで優しく洗ってもOK。乾いた布で水気を拭きます。
- 直射日光の当たらないところでよく乾かしてください。
- ミツロウラップなど敷くなどして、そもそも汚れていなければお手入れ不要♪
蓋つき収納ボックスにもなる
竹かごは蓋つきの収納ボックスとしても活躍します。
お裁縫道具や文房具、アクセサリー、ハンカチなどをスッキリとしまえます。圧迫感のない素材なので、見せる収納にしてもおしゃれ!
蓋の方も深さがあるので、どちらも収納かごになります♪
竹かご弁当箱の選び方は?使い方をイメージしよう
いざ、竹かご選び!納得して購入するために、選ぶポイントをチェック♪
サイズはお弁当のスタイルで決める
おにぎりやサンドイッチだけ
おにぎりやサンドイッチだけなら小・中サイズ。足りない分は残り物を別容器に入れたり、外で買ったりしたものをプラス!
こちらの竹かごは、縦11cm x 横17cm x 高さ6cmで、600mlくらいのお弁当箱のイメージです。
食パン半分サイズのサンドイッチが3個入りました。コンビニサイズのおにぎりは、寝かせた状態(▲▼:こんな状態)で2個入ります。
おにぎり(サンドイッチ)とおかず
さらにおかずも入れるなら、もうひとまわり大きいものがおすすめ。
こちらの竹かごは縦11cm × 横18.5cm × 高さ9cmで、700mlくらいのお弁当箱。コンビニサイズのおにぎりが3くらい入る大きさです。(▲▼▲:こんな状態)
おかずはシリコーンカップに入れます。小さいカップをいくつか用意すると、竹かごのスペースを有効に使え、バラエティに富んだおかずを楽しめますよ。
品数を抑えたシンプルなお弁当なら、大きめのシリコーンカップが便利。洗いものも楽チンです。
ピクニックや運動会に
行楽行事には持ち手付きの大きな竹かごがぴったり!
2段・3段タイプなら、どこか1つの段にカトラリーやお皿などを入れてもいいですね。
パン屋さんで買ったパンを、包装なしで直接竹かごに入れてもらうのも素敵。ピクニックをゼロウェイストに楽しめますね!
通気性が良いので、焼きたてでも蒸れる心配がありませんよ。
竹の種類によって特徴もさまざま
竹は種類によって硬さや太さ、しなりかたはさまざま。さらに、その特徴を活かした編み方や形もあります。
日本の竹かごに使われている主な竹の種類は、真竹(まだけ)・鈴竹(スズ竹)・篠竹(しのだけ)。
真竹は太く肉厚で、非常に丈夫。竹ひごとして加工する際に白くなるため、「白竹」とも呼ばれます。
鈴竹や篠竹は直径5mm〜1cmほどのとても細い竹。寒冷地で育ち、大雪や強風に耐えるしなやかさと弾力が特徴。丈夫で数々の日用品に使われるポピュラーな竹。
国産品で無塗装のものがおすすめ
ぜひ国産のものを選んでください。
竹は日本各地で自生する植物。竹かごの産地も北は青森、南は鹿児島まで全国で見られます。地域によっては竹が増えすぎて、メーカーが積極的に竹製品づくりを行っているほど。
というのも、竹は成長が早く2〜3年で成竹になります。伐採しても次々と生えてくるため、資源として枯渇しにくい持続可能な素材なのです。
また、竹の日用品づくりは昔から農家が閑農期(作業が落ち着いた時期)に行ってきました。農業と兼業しているケースが多いんです。
国産の竹製品を選ぶことは、各地の伝統や職人の技術を守り、日本の農村を応援することに繋がります!
ウレタン塗装の竹かごにはご注意。竹本来の吸水性や抗菌作用が発揮できません。選ぶなら無塗装のものがおすすめです。
竹かごをお弁当箱に使ってみた!おにぎりが美味しく、くっつかない
スズ竹のお弁当箱にサンドイッチやおにぎり、おかずを入れてみました。
パンやおにぎりなどシンプルなお弁当にぴったり!
汚れが気になるならミツロウラップを敷きます。
ラップやワックスペーパーだと、せっかくの通気性を損なってしまうのでご注意。
サンドイッチを作ってみました♪
中身が蓋にも付きそうなのとパンの乾燥を防ぐため、ミツロウラップで全体を覆うようにしました。
底にだけ敷くなら、ミツロウラップを小さく折りたためばOK。
杉や檜、松を薄く削った経木も素敵。通気性・殺菌作用があるので、昔は食品の包装によく用いられてました。今でも経木は作られているので、国産品を選んで応援したいですね。
おかずはシリコーンカップに入れます。汁っぽいピクルスや野菜は、小さなガラス瓶に入れても素敵ですよ♪
▼この記事で使っているシリコーンカップはこちらです♪
いつものお昼がピクニック気分に♪ マチの深いバッグで持ち歩く
晴れていたので外に持ち出してみました。いつものお昼が、まるでピクニックのような気分です!
外に持ち出したせいか、パンの表面は乾燥気味。ですがこの雰囲気でいつもより美味しく感じます♪
竹かご弁当箱はとても軽いので持ち運びが楽。蓋もしっかりと閉まるので、ゴムバンド無しでも外れる心配はありませんでした。
持ち歩く際は、ランチバッグやマチが深いバッグに入れると傾かず安心です。
軽く拭くだけで片付け終了
竹かごが汚れていなければ特にお手入れはいりません。
底に敷いたミツロウラップやシリコーンカップをちょちょいと洗うだけ♪
ちなみに、何も敷かないとどの程度汚れるのか、試しに塩むすびを直接入れてみました。(のりも無し!)
朝入れたおにぎりを、お昼に取り出します。お米がびっしりと付くかと思いきや、拍子抜けするほどきれい。
お米の水分で色が少し濃くなっている程度です。食べるとまだしっとりもちもち!乾燥した感じは全くありませんでした。
洗おうか迷いましたが、今回は濡らした布で軽く拭いて片付けました。簡単!
もちろん気になる場合はさっと水洗い。
タワシも使えます。ただしゴシゴシ強くこするのはNG。竹ひごがささくれのようになるので、優しく洗ってください。
水気を拭いたら、直射日光の当たらない風通しのいい場所で乾かします。収納する時も通気が大切。ビニール袋などには入れないでください。
使ってみて気づいた、竹かごの気楽さ
こうしてみると、竹かごは「隅々まできっちり詰めなきゃ!」「いろんなおかずを用意しなくちゃ!」と気負わなくていいところが楽。
そもそも編まれているので隙間があるし、成形品のように完璧にフラットな形状ではないので、なんでも詰められるわけではありません。「箱」というよりも、風呂敷やミツロウラップのように「包む」感覚に近いものがあります。
今の時代、お弁当にできるおかずの種類や素敵な盛り付け方が溢れるほどありますよね。だから「汁漏れしないか」「何をどうやって詰めればいいのか」「お手入れが大変そう」などいろんな心配をしがち。
ここはひとつシンプルに、おにぎりやサンドイッチなど竹かごの良さを活かしたお弁当作りをオススメします。慣れてきたら、いろんなおかずをプラスしていくといいですね。
竹かごによっておのずと手間のかからない、片付けも簡単なお弁当になっていきますよ!
日本製の竹かご弁当箱を探すならここ
竹かごをはじめ、暮らしに役立つ竹製品を探すならここ!全て国産品です。
暮らしの道具 谷中 松野屋
昔ながらの家庭用品(荒物)がたくさん!真竹や篠竹のお弁当箱を取り扱っています。
実店舗(西日暮里)のほかAmazonや楽天市場で購入可。
▶︎松野屋
竹虎
高知県の竹材専業メーカー。竹製品の制作から販売まで行っています。普段使いの手頃なものからピクニック向けの大容量サイズまで、様々な竹かご弁当箱が用意されています。楽天市場でも購入可能。
▶︎竹虎
暮らしの竹かご屋 市川商店
全国各地の竹の日用品を取り扱う老舗店。竹かごの産地で有名な鹿児島や岩手の商品が多数。実店舗(荒川区)やオンラインストアで購入できます。
▶︎市川商店
cotogoto(コトゴト)
本物志向の素敵な日用品がたくさん!持ち手付き(1段・2段)や小さいサイズの竹かごが見つかります。実店舗(東京都杉並区)のほかオンラインストアで購入できます。
▶︎cotogoto
おしゃれな竹かごお弁当の参考に!作り方がわかるブログも
ちょっとおしゃれな竹かごお弁当に挑戦!選ぶ食材や盛り付けの参考になるサイトをご紹介します♪
▼お料理ブログのポータルサイト。「竹かご」で検索すると、竹かごを使ったお弁当ブログがいろいろ出てきますよ。
▼サンドイッチがメインの竹かご弁当が多数!ワックスペーパーはミツロウラップに置き換えてください。
参考 木村文乃さんに学ぶ、サンドイッチは竹かご弁当に詰めちゃおう
まとめ
竹かごのお弁当箱、いかがでしたか?
通気性や殺菌作用のある竹かごは、おにぎりやサンドイッチといったシンプルなお弁当に最適。
どんなおかずでもOK、とはいきませんが、品数が少なくてもとっても美味しそうに映るのは自然素材のチカラ!
使い続けると飴色に。そんな変化も楽しみの一つになります。
ぜひ竹かごを普段のお弁当に取り入れてみてください♪
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