機内サービスに使い捨てプラスチックを使わないフライトが、世界で初めて試験的に実施されました。
航空会社のHi-Flyは、昨年12月26日にポルトガル発・ブラジル着の路線で使い捨てプラスチックを用いない機内サービスを提供。
カトラリーや食品容器など、今や乗客が機内で使用するほとんどのものは使い捨てプラスチックです。
Hi-Flyは、これらを竹製のカトラリーや紙の包装などの堆肥化できる素材に置き換えました。さらに、よく見る小さなバターの容器や飲料用ボトル、酔った時に必要な袋や歯ブラシまで、全てプラスチックを使わないデザインにリニューアル。
これにより、約350kgの使い捨てプラスチックが削減できると予測されています。
今回のHi-Flyのフライトは、同社が開発・導入した多くの代替アイテムが、実際の環境で問題なく使えることを確認する試験的なもの。
12/26にポルトガルからブラジル北東部のナタールに出発。現地のブラジル人乗客を乗せてポルトガルへ向かい、新年を迎えます。さらにその1週間後にブラジルへ帰国するというスケジュールで、700人以上の乗客が搭乗しました。
Hi-Flyのこうした挑戦は「歴史的」と評価されており、「1年以内に完全にプラスチックフリーにする」と公言している他の航空会社からも、近い将来の目標として歓迎されています。
この取り組みは、同社の社長であるPaulo Mirpuri氏が推進。Mirpuri氏は、リスボンに本拠地を置く非営利団体(Mirpuri Foundation)の責任者でもあります。この団体は、環境問題への持続可能な解決策を提案してきました。
同氏は、「世界中で毎日10万便以上が空を飛んでいます。2017年は40億人近くの乗客が民間の航空機を利用しました。この数は、20年以内に倍増すると予想されています」と述べており、航空機での使い捨てプラスチック削減は、非常に大きな影響をもたらすと考えています。
ある瞬間に、空には約2万機の航空機があるとも言われます。それぞれが350kgの使い捨てプラごみを出すと考えると、代替品に置き換えることで7,000トンものプラスチックがゴミにならずに済む計算になります。
そのため、航空業界での使い捨てプラ削減の取り組みは、世界的に見ても大きなウェイトを占めていきます。
ただ、同社が導入した代替アイテムは竹や紙などの堆肥化可能な素材ではありますが、一部はまだ使い捨てであることに変わりはありません。
ステンレスやガラス、陶器など、何度でも再利用可能な素材を使い、ゴミ自体を減らす取り組みも今後さらに期待したいところです(treehugger Dec 2018)。
https://t.co/y7HqIm8eId Take a look at the first single-use plastic free flight in the world, Hi Fly 5K3801 on December 26, from the portuguese capital Lisbon to Natal, in Brazil. #hifly #hiflyairline #TurntheTideonPlastic #A340
— Hi Fly (@hifly_airline) 2018年12月30日