中身が空になれば捨てるしかないデンタルフロスのプラスチックケース。
世界中で、毎年約70億個ものケースが捨てられているのはご存知でしょうか?(THE HUMBLE CO)
ここでは紙パッケージやガラス容器のデンタルフロス、様々なタイプの歯間ブラシをご紹介!
市販のプラ製品と比べてごみの量やコスパも徹底比較しました。圧倒的にごみが減り、コスト的にも大差ないことが詳しくわかりますよ♪
▼動画でプラなしフロスをチェック♪ごみの量やコスパも解説!
https://youtu.be/tPoa1Y_hAMc
デンタルフロスや歯間ブラシの効果とは?
デンタルフロスや歯間ブラシは、歯ブラシでは難しい歯の間の歯垢や食べかすを除去するデンタル器具。
歯垢とは、食べかすが腐敗して雑菌のかたまりになったものです。
放っておくと虫歯や口臭、歯茎が腫れて出血する歯周病など様々なトラブルの原因に。
1日1回、歯ブラシの後にデンタルフロスや歯間ブラシを習慣に♪ 歯と歯茎の健康を守り、見た目の清潔感も維持できますよ。
市販のデンタルフロスの糸はナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンがほとんど。
ナイロンは強度が高い反面、痛みを感じることも。ポリエチレンやポリプロピレンはナイロンより柔らかいですが、切れやすくなります。
プラなしでおすすめ!海外製のデンタルフロスと歯間ブラシ
市販のデンタルフロスは化繊の糸にプラスチックのケース付き。歯間ブラシの持ち手も立派なプラスチックで使い捨て!
国内メーカーにはなくても、海外製に目を向けると選択肢が広がります。ここでは紙やガラス容器、自然素材の海外製デンタルフロス&歯間ブラシをご紹介します♪
【歯間ようじ】歯科医も使う「ステンレス製のデンタルスケーラー」
歯間ブラシは基本的に使い捨てですが、金属製の歯間ようじなら繰り返し使えます♪
こちらは歯医者さんでよく使われている「スケーラー」。歯の間の汚れをカリカリと除去できるものです。
パッケージはプラではあるものの、本体はオールステンレス!
歯と歯の間の狭い隙間にも余裕で入る細さ!歯茎を傷つけないように、鏡を見ながら汚れを落とします。
片手にティッシュペーパー(ちぎったトイレットペーパー)やウェスを持って、都度拭き取ってください。
参考までに、スケーラーユーザーのレビューを紹介します♪
▼自分で歯石も取れるそう!
昔100均で歯石取りを買ったことがある。それで歯石取りとはこんなものか思った。使いづらくて大変で、これなら歯医者にいった方が良いというもの。しかし、今回買った商品は質が良く歯石が取りやすい。これなら重宝するという印象を持っている。
出典:Amazon
▼お子さんの仕上げ磨きに使っている方もいます♪
こどもの歯の仕上げ磨きに使ってます。
当初、前歯の裏の歯石を削ってみたら、簡単に取れて驚きました。歯磨きや、フロスや、楊枝じゃ無理なのに。
その後は、仕上げ磨きの最後の仕上げに、奥歯の歯垢を軽くぬぐうのに使ってます。出典:Amazon
▼つまようじの代わりにも!
歯石が取りやすい。歯石を取るにはこのような専門的な道具が必要。
歯に物が挟まった時は、つまようじよりこちらを使ったほうがはやい。出典:Amazon
▼この記事で使っているスケーラーはこちらです♪
【糸巻きタイプ】THE HUMBLE COの『デンタルフロス』
THE HUMBLE COはスウェーデンのオーラルケアメーカー。
全ての商品を歯科医師とともに開発しており、世界中の歯科医院で使用されています!
こちらのデンタルフロスは、「フロスケースのプラごみ削減」を目指したもの。そのため、紙の外装がそのままフロスディスペンサーになっています。
糸は従来と同じくナイロンが使用されています。
蓋を開けるとフロスをカットする金属パーツが現れます。もちろん分別可能!
箱の中がどうなっているか開けてみると、フロスが紙に包まれた状態で入っていました。
糸には植物性の天然キャンデリラワックスがコーティングされ、キシリトールも配合されています。
細めのフロスですが、強くひっぱっても千切れず丈夫。汚れもしっかり取れて爽快です!
フレーバーはミント、レモン、シナモン、炭(ほぼノンフレーバー)の4種類。
日本ではミントくらいしかなく、あっても子供用の甘いフルーツ系がほとんど。ハンブルには大人向けのスッキリしたフレーバーが揃っていて、ちょっとした遊び心も感じられます♪
長さはたっぷり50m。1回40cmとすると約125回分になります。
▼この記事で使っているTHE HUMBLE COのデンタルフロスはこちらです♪
以下のショップでも購入できます。
\ 取り扱いショップ /
\ ハンブルのアイテムいろいろ! /
THE HUMBLE CO.(ハンブル)でできる、エシカルな口腔ケア!
【糸巻きタイプ】ガラス容器の『竹炭デンタルフロス』
こちらのデンタルフロスはほぼプラスチックフリー!
糸は活性炭が配合された竹繊維。耐久性のためポリエステルが少しだけ入っています。
ガラス瓶がフロスディスペンサーになっていて、ステンレスの蓋の上でカットできる仕組み。
長さは30m。1回40cmとすると約75回分になります♪
フロスの凸凹で汚れがよく取れます!植物性の天然キャンデリラワックスでコーティングされいて、スムーズな使用感。
ペパーミントオイルも少しだけ配合されているので、穏やかなすっきり感が続きますよ♪
▼この記事で使っている竹炭デンタルフロスはこちらです♪
以下の取り扱いショップでは、梱包もプラなしにできますよ!
\ 取り扱いショップ /
▶︎TwoTrees(活性炭デンタルフロス+ガラス容器)、(詰め替え2個セット)
【ホルダータイプ(F字)】THE HUMBLE COの『コーンスターチ フロスピックス』
同じハンブル製のホルダータイプのデンタルフロス。
一般的なものは100%プラスチックですが、こちらはホルダーのプラスチック使用量を抑えた商品。
ポリプロピレンにコーンスターチを40%配合した素材が使用されています。
そのため、注意書きには「従来のものよりプラスチック成分が少ないため、やや割れやすい」と書かれています。
糸はナイロン。2本の糸が汚れをしっかりキャッチします!ミントが配合されていて、歯の間がスッとします。
F字型(前歯用)とY字型(奥歯用)の2種類があり、これはF字型。
糸の端が外側に出ているため、奥に行くほど口に当たってチクチク。もともと前歯用なので、やはり奥歯には使いにくいです。
一袋で50本入り。
こちらのパッケージはプラスチックでコーティングされていますが、公式サイトには紙箱タイプもありました。
※この商品は、現時点(2020年9月)でHumble公式サイトか海外のAmazonでのみ購入可能です。
【歯間ブラシ】THE HUMBLE COの『インターデンタル バンブーブラシ』
こちらもハンブル製で、歯間ブラシも用意されています。
持ち手を竹に、パッケージを紙にすることで、一般的な歯間ブラシよりもプラスチック使用量を抑えています。
ブラシ部分はナイロンです。
箱の中にさらに紙袋が入っていました。
今までの歯間ブラシにはないナチュラル感!ウレタン塗装がないところもうれしいです。
ブラシの太さは6種類で、こちらは一番細いSIZE0(0.40mm)タイプ。歯間の狭い私の歯にも無理なく通りました。
ブラシ部分は1cmほどで短め。
1週間以上使ってもまだ折れていません。(衛生的には1週間で取り替えるのがベター)
何回使うかにもよりますが、やはり自然素材を短期間で捨てるのはなかなかの抵抗感。コンポストでもあれば、まだ気持ちが軽いですね。
1箱に6本しか入っていないので「普段使い用ではない?」という疑問もありますが、大容量なのもまた問題。
1本を大事にする姿勢が試されます。
※この商品は、現時点(2020年9月)でHumble公式サイトか海外のAmazonでのみ購入可能です。
繰り返し使えるフロスホルダー、SUNSTARの『FlossMate』
こちらは自分でフロスを取り付けるタイプのホルダー。フロスは別で購入します。
一般的なホルダー型のデンタルフロスは全てがごみになってしまいます。
でもホルダーだけでも繰り返し使えたら、その分プラごみは減りますよね!
「だけど、結局プラケースのデンタルフロスを使うと意味ないのでは…?」という疑問も湧きます。
このホルダーのいい点は、家族は糸巻き派、自分はホルダー派というとき。(もちろんその逆も◯)
普通なら、家族とは別にホルダー型のフロスを買う必要があります。もちろんそれだけプラごみは増えます。
でもこのホルダーを持っていれば、家族の糸巻きフロスを共有することができ、結果としてプラごみの増加を抑えられます!
もちろん、先にご紹介したTHE HUMBLE COや竹炭のデンタルフロスであれば、一番プラごみは少なくなります♪
口に入れる部分は結構大きく、両端の幅は約3.2cm、厚さは約5mm。
奥歯に使用するときは、なるべく水平にして入れるのがポイント!鏡を見ながらやるとスムーズです。
\ 使い方 /
1. フロスを30〜40cmほど切って、片方をホルダーの突起部分に巻きつける
2. 溝に添わせながらフロスを張る
3. 最後はホルダーの突起部分に巻きつけて固定する
4. フロスが汚れたら糸をずらして掛け直す。ティッシュやウエスで拭き取るのもOK
やってみると、何度もフロスを解いて掛け直す作業が面倒…。
ですので、汚れたらティッシュで拭き取り、上の歯が終わったら糸を掛け直すなど頻度を減らすと良さそうです♪
▼この記事で使っているフロスホルダーはこちらです♪
【プラ製品vsプラなしデンタルフロス】ごみの量とコスパを徹底比較!
プラなしのデンタルフロスからでるごみの量やコストは、
一般のプラ製の市販品と比べてどの程度なのでしょうか?
ここでは市販のプラスチック製デンタルフロスと比較して詳しく検証していきます!
比較するのは糸巻きタイプの次の3商品。
- プラ製: 『REACH』(ワックスあり・50m・無香料)
- プラなし①:『竹炭デンタルフロス』
- プラなし②:THE HUMBLE CO 『デンタルフロス』
プラ製の『REACH』はデンタルフロスで売上No.1(REACH)。一般的商品と判断しピックアップしました。
ごみの量はやはりプラ製デンタルフロスが圧倒的に多い
<以下の通り検証しました>
各デンタルフロスの長さから何日もつか計算し、同時にいくつごみが出るかをカウント。1年間で出るごみの数を算出しました。
フロスは1日1回、40cm使用するとします。(40cmの根拠は質問サイトで多い回答を参考にしました)
【プラ製:『REACH』デンタルフロス】
長さは50m、1日の使用量は40cm、プラごみの内訳は包装(プラ)、ケース(PP)、フロス(ナイロン)なので、
1つで125日もち、出るプラごみは3つ。
→1年間で、プラごみは9個
【プラなし①竹炭デンタルフロス】
こちらはそもそもプラごみはないので、
→1年間で、プラごみはゼロ!
【プラなし② THE HUMBLE COデンタルフロス】
長さは50m、1日の使用量は40cm、プラごみの内訳はフロス(ナイロン)なので、
1つで125日もち、出るプラごみは1つ。
→1年間で、プラごみは3個
\ 1年間のプラごみの数が少ないランキング /
- 『竹炭デンタルフロス』:プラごみ0個!
- THE HUMBLE COの『デンタルフロス』:プラごみ3個
- プラ製デンタルフロス:プラごみ9個
ちなみに家族4人だと…
- 『竹炭デンタルフロス』:プラごみ0個!
- THE HUMBLE COの『デンタルフロス』:プラごみ12個
- プラ製デンタルフロス:プラごみ36個
※プラ製の『REACH』は最長の50mタイプで計算しました。18mや32mのタイプだとさらに多くのプラごみが出ることになります。
※プラごみゼロでも紙ごみなどは出ます。きちんとリサイクルすることが大切!
コスパに大きな差はなく、決して高い買い物ではない!
<以下の通り詳しく検証しました>
各デンタルフロスの長さから何日もつか計算。1日あたりの値段を出し、1年間のコストを算出しました。
フロスは1日1回、40cm使用するとします。(40cmの根拠は質問サイトで多い回答を参考にしました)
【プラ製:『REACH』デンタルフロス】
長さは50m、1日の使用量は40cm、価格は540円(Amazon 2020年9月18日時点)。
1つで125日もつので、1日あたり約4.3円。
→1年間のトータルコストは約1,570円
【プラなし①竹炭デンタルフロス】
長さは30m、1日の使用量は40cm、価格は419円(Amazon 2020年9月18日時点)。
1つで75日もつので、1日あたり約5.6円。
→1年間のトータルコストは約2,044円
※梱包もプラなしするならAmazon以外のショップで購入する方法もあります。
【プラなし② THE HUMBLE COデンタルフロス】
長さは50m、1日の使用量は40cm、価格は770円(Amazon 2020年9月18日時点)。
1つで125日もつので、1日あたり約6.2円。
→1年間のトータルコストは約2,263円
\ 1年間のコスパランキング /
- プラ製デンタルフロス:約1,570円
- 『竹炭デンタルフロス』:約2,044円
- THE HUMBLE COの『デンタルフロス』:約2,263円
こうしてみると、1位と3位の差は年間693円ほど。3位はプラごみゼロで原料も自然素材だということを考えると、決して高い買い物ではないことがわかります。
プラなしデンタルフロスと歯間ブラシの選び方
プラなしデンタルフロスと歯間ブラシの種類や選び方をまとめました!
デンタルフロスは「糸巻き」タイプ!「ホルダー」タイプは初心者や子供用に
デンタルフロスのプラごみを減らし、機能性も考えるなら「糸巻き」タイプがおすすめ。
その理由は4つ。
- パッケージが紙やガラス容器でリサイクル・再利用しやすい
- 商品によっては糸が生分解性のある竹繊維やシルク(絹)
- 自分で引っ張る力や角度を調節できるので、どんな歯並びでも使いやすい
- 必要な分だけカットでき、無駄が少ない
かたや「ホルダー」タイプは、素材が何であれ持ち手まで捨てることになります。また、「被せものが外れやすい」「歯周ポケットの汚れは落ちにくい」「Y字型、F字型と使い分けが必要」というデメリットも。
ホルダーのいい点は「初心者でも扱いやすい」こと。糸巻きタイプを購入して、慣れるまでは「繰り返し使えるホルダー」(FlossMate)を使うという手もあります♪
\ プラなし生活のおすすめフロス /
- パッケージ:紙やガラス容器 糸:生分解性の糸巻きタイプ(TwoTrees, minimal living tokyoなど)
- パッケージ:紙 糸:ナイロンの糸巻きタイプ(THE HUMBLE CO)
- 繰り返し使えるフロスホルダー(FlossMate)
- パッケージ:紙 持ち手:バイオマスプラ 糸:ナイロンのホルダータイプ(THE HUMBLE CO)
◉竹繊維
成長の早い竹は持続可能な素材の一つ。他の植物繊維よりも強度が高いのが特徴。柔軟性も高く、衣類にも活用されています。繊維自体に抗菌・消臭作用もあります。
◉シルク(絹)
シルクは人間の肌と同じタンパク質。肌に触れても不快感の少ない素材で、医療用の縫合糸として使われることも。綿や麻と異なり、水に濡れると強度が落ちます。
ただ、一般的にシルクは蚕(かいこ)の犠牲を伴うという事実は忘れてはならないこと。
海外からの取り寄せにはなりますが、こんな商品も手に入るようになってきました♪
「ワックスあり」は使いやすく、「ワックスなし」は歯垢除去率が高い
プラなしデンタルフロス「ワックスあり」が主流。
ワックスには主に植物性の天然キャンデリラワックスが使用されています。
そのメリットは、
- 滑りがよく、痛みを感じにくい
- 初めてでも使いやすい
ワックスなしの方が歯垢除去率は高いと言われていますが、プラなしデンタルフロスは竹繊維やシルクといった自然素材。
ナイロンほど摩擦に強いわけではないので、ワックスが使用されていると思われます。
歯間ブラシはできるだけ長持ちするものを選ぶ
歯間ブラシは素材がなんであれ、やはり使い捨てです。
一番はブラシにこだわらず、「ステンレス製の医療用スケーラー」や「チタンのつまようじ」など長持ちするものを選ぶこと。
どうしても歯間ブラシが必要なら自然素材のものをおすすめしたいところですが、日本ではまだ入手困難。
今のところは、従来のプラ製品の中でよりプラスチックの使用量を抑えたものを選ぶしかなさそうです。
\ プラなし生活のおすすめ歯間ブラシ /
- 金属製の医療用スケーラーやつまようじ
- パッケージ:紙 持ち手:自然素材 ブラシ:ナイロンの歯間ブラシ(THE HUMBLE CO)
- プラ使用量を抑えた歯間ブラシ(例えば、小林製薬のやわらか歯間ブラシやデントヘルスの付け替え歯間ブラシ)
まとめ
プラなしデンタルフロス&歯間ブラシ、いかがでしたか?
まだ日本ではそれほど出回ってはいませんが、糸巻きタイプなら少しずつ手に入るようになってきました。
コスト的にも売れ筋のプラ製商品とほとんど変わらず、プラごみの量は大きく減る優れもの。機能性も十分です!
デンタルケアをよりサステイナブルに変えていきたいですね。
\ プラなしオーラルケアはこちらも! /
プラ製の歯ブラシにはもう戻れない!馬毛&竹歯ブラシを使ってみました